青森編/2日目/弘前市
前夜、弘前にやって来ましたので、当然2日目は弘前市内をめぐりますよ。
真っ先に弘前城へ向かいたいところですが、ここはぐっと堪えて、まずは弘前市中心部の西方・旧岩木町へ。ちょっと遠いので、本数の少ないバスを利用せざるを得ません。
8:10 日本聖公会弘前昇天教会教会堂
朝、外は気持ちのいい晴天。空気はひんやりしているものの、寒いというほどではなく、心地よいくらい。
さて、まずはバス停に向かったのですが、早めに到着したので近くの教会に立ち寄りました。
教会をはじめとする洋風の近代建築が、数多く保存されている点は弘前の街の特徴でもあります。県指定有形文化財。
8:15 中土手町バス停出発
弘前駅よりやって来たバスに乗車。余裕で座れました。
8:55 岩木山神社
岩木山麓に鎮座する岩木山神社。参道を歩いていくと社殿の向こうに岩木山が見えます。
楼門・中門・拝殿・本殿・奥門・瑞垣の6棟が重要文化財。本殿以下の3棟は拝殿の奥にありますが、東側から回っていけば接近可能。ただし、それでも奥門だけはどう頑張ってもまともな写真が撮れません(><)
仕方ないとは思いつつも、やっぱり踏ん切りがつかぬまま社殿を後にして参道を歩いていると、向こうからやってきたおばさん2人組が声をかけてきました。
「あのぅ、すみません。カメラの・・・」
(・ω・)記念撮影ですね。お任せ下さい。
「フィルムを交換したいんだけど、わかんなくって。ちょっとみてもらえません?」
( ゚д゚)エッ?!
いやー、まさかフィルム交換を頼まれるとは(^^A そもそもフィルムカメラ自体、お目にかかるのは久しぶりだし、何と言うか非常に貴重な経験でした(笑)。撮り終わったフィルムを巻き戻して取り出し、新しいフィルムに交換してセッティング完了。何もかもが懐かしい。デジカメのメディア交換と較べて手間のかかることよ。
おばさんたちと別れ、岩木山神社参道の中ほどより延びている遊歩道に進み、東の高照神社を目指します。
この遊歩道、広いし歩きやすい。周囲の木々が色づいていて気持ちがいいし、それに何より岩木山の雄姿がくっきり拝めて大満足。途中、りんご園があったりするのも青森らしくていいね。
10:00 高照神社
津軽藩四代藩主・津軽信政を祀った神社。社殿8棟*2と津軽信政墓2基が今年、重要文化財に指定されたばかり*3。
遊歩道から来ると、神社の裏手から境内に出ました。というわけで、通常とは逆の方向で拝観・見学。岩木山神社に劣らぬ規模の神社ですが、何故かこちらは参拝客が皆無。たまたまだろうか? まあ、お陰でゆったり見学・撮影できましたし、紅葉も楽しめました。
ところで、重要文化財の指定を受けた社殿は御覧のように非常に立派なものだったのですが、その一方で拝殿に隣接する神饌殿はひどい荒れよう。特に渡廊下が今にも崩れそうで・・・これでも旧岩木町指定有形文化財のはずなんですが。合併後、弘前市の有形文化財に移行されたのかどうかは分かりません。
同じく旧岩木町指定有形文化財の文庫はプレハブ内に収まっておりました。窓越しに覗いてみると、土壁がかなり傷んでいる様子。同じ神社内の建物でこうも明暗の分かれる様を見せられようとは。
11:00 高照神社南口バス停出発
さて、もう弘前市街へ戻る時間。行きのバスは高照神社前を通ったので、帰りも通るんだと思っていたのだが、バス停の時刻表を見たら乗る予定のバスが抜けている。こっち来ないんか!Σ( ̄□ ̄;
岩木山神社前を走る幹線道路まで行かないとバスに乗れない。バスが来るまで10分もない。しかも次のバスは2時間以上来ない。というわけで走りました・・・500mほどですが、運動不足の身には堪えましたです(^。^;ゼエゼエ ただ、こういうときに限って、バスは遅れてやって来るんですよねぇ・・・なんだかなあ。
11:25 市役所前公園入口バス停到着
市役所の東隣、追手門広場にある弘前市立観光館にやって来ました。観光用無料貸自転車「サイクルネット」を利用するためです。後から知ったんですがこのサービス、今年は翌5日までだったとか。利用開始も5月中旬からだったとかで、年中やってるわけじゃないんですね。次は雪燈籠まつりかさくらまつりの時期に来たいな、と思っていたんですが・・・まあ、雪のときは仕方ないですけどねぇ。
とまあ、ともかく自転車に乗って観光に出発。自転車ですが、見かけはアレでも乗り心地はなかなか快適でございました。
12:25 誓願寺
珍奇な形の山門(重要文化財)が目をひきます。実際に見ると意外と小ぶりです。
山門前の案内版に、津軽為信の軍師として活躍したとされる沼田面松斎の墓碑がある、と記されていたので、墓地をひとめぐりしてみたんですが見つからず。
12:40 熊野宮
本殿が県指定有形文化財。
13:05 栄螺堂
長勝寺構と呼ばれる、いわゆる寺町にやって来ました。弘前城南方の防備を固める出城としての役割を期待されていたといいます。
さて、その入口にあたる黒門(市有形)をくぐって左に見える建物がこれ。会津若松の旧正宗寺三匝堂(飯盛山)と同じく二重螺旋構造です。外観のみ見学して先を急ぎます。
13:10 隣松寺
久祥院殿位牌堂(県有形)が見当たらない・・・どこー?
13:25 長勝寺
藩主津軽家の菩提寺。その格式に見合った立派な三門(重要文化財)が出迎えてくれました。
本堂・庫裏・御影堂も重要文化財ですが、残念ながら本堂は解体修理工事中でした。2年後までかかるそうで。弘前を再訪するならその後かな。
庫裏は開いていたので、そちらで拝観を申し込む。拝観料300円。
お坊さんの案内を受けて、庫裏内ほか境内を見学。工事中の本堂ですが、これも外から様子を見せてもらえました。
最後に津軽家の霊廟を案内してもらいました。初代藩主津軽為信正室、二代藩主津軽信枚、信枚正室満天姫(家康の姪で養女)、三代藩主津軽信義、六代藩主津軽信著、と5棟の霊屋が建ち並び、いずれも重要文化財。
さて、話し好きのお坊さんのお話を色々伺っていたら、あっという間に時間が経ってしまいました。ちょっち予定時間オーバーね。お礼を述べて境内を後にし、先を急ぎます。
14:30 貞昌寺
長勝寺構を離れて、次は新寺町へ。
こちらのお寺は庭園が県指定名勝。法事の後かたづけで忙しそうでしたが、見学させてもらえました。しかも無料で、ちょっと申し訳ないような気も・・・(^^;
14:45 本行寺
護国堂が県指定有形文化財です。
15:00 報恩寺
本堂が県指定有形文化財です。
15:05 袋宮寺
本堂が県指定有形文化財です。
15:10 鏡ヶ丘記念館
旧青森県尋常中学校本館の建物は県指定有形文化財。弘前高校の敷地内にあり、行ってみると建物正面でブラスバンドが練習中でした。正面から撮影するのはなんか気が引けて、仕方なく側面から撮影したんですけど、やっぱり消化不良。嗚呼、意気地の無さが恨めしい(;_;)
15:15 最勝院
ここの五重塔(重要文化財)は日本最北だとか。しかも絵になる姿で。
境内の紅葉もきれいで、写真を撮っている人も多かったです。
そろそろ陽が傾いてきた。時間を考えて、市街南方の弘前学院外人宣教師館と旧弘前偕行社(ともに重要文化財)は回避することにする。予め想定していた事態とはいえ、やっぱり残念。
15:30 吉田松陰来遊の地
新寺町を離れて北上し、市街中心部に戻ってきました。
現在、養生幼稚園となっている地は、諸国遊学中の吉田松陰が弘前を訪れた際に滞在した地。市指定史跡。
津軽藩の儒学者伊東広之進と会談した座敷が、松陰室と名付けられて保存されていますが、見学には事前予約が必要だって。もちろん予約はしていないので、外観をカメラに収めるのみで立ち去る。
15:35 青森銀行記念館
旧第五十九銀行本店本館の建物で、重要文化財です。本日無料開放中とのことでしたが、時間がないのでこちらも外観をカメラに収めるのみ。
それにしても、ここの前の道路は鳥の糞がひどい。糞害に憤慨。弘前は景観に配慮してか、電柱・電線のない道路が多いので、ここも同じようにできないものでしょうか。
16:00 日本基督教団弘前教会教会堂
最後にこちらに立ち寄って〆。県指定有形文化財です。
余裕をもって弘前市立観光館に自転車を返却。館内の食事処で遅い昼食、というか夕食を摂る。前日はハラペコで死にそうだったのに、えらい違いだ。自転車だと疲労度が抑えられているのかもしれない。
館内の売店でお土産を選んだりしていると、外がだいぶ暗くなって来た。どうせなのでもう少し暗くなるまでここで待って、ライトアップ撮影に出かけることにする。
観光案内所のお姉さんに聞いたところ、弘前城では天守のほか5ヶ所の城門でライトアップされるとのこと。天守のライトアップはさくらの季節だけかと思っていたので、これは嬉しい誤算。
18時近くになり、外は真っ暗となったので出発。弘前城に入る前に旧弘前市立図書館・旧東奥義塾外人教師館をちょっと見に行ってみましたが、こちらはライトアップされておらず。ライトアップがあるという情報もあったんですが、恒常的に行われているってわけではないということか。
18:05 弘前城
追手門より城内に入り、南内門(二の丸南門)を通って、天守へまっしぐら。ひとしきり撮影した後は、東内門(二の丸東門)・東門(三の丸東門)を通って城外へ。
デジカメが電池切れになりそうだったため、あまり満足に撮れなかったんですけど・・・ま、まずまずかなぁ。
それと亀甲門(北の郭北門)はパスしました(^^;