日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

大河ドラマ

義経 第27回「一の谷の奇跡」

1話まるまる一ノ谷の戦いでしたが、逆落とし以外の『平家物語』主要エピソードがカットされ、『平家物語』ファンにとってはまたしても残念な内容だったのではないでしょうか。 搦手軍の面々 軍議のシーンに登場していたのは、義経主従と安田義定・土肥実平、…

太平記 第25回「足利尊氏」

新田義貞(根津甚八)が上洛します。元弘三年(1333)6月中のこととみられます。 さてドラマではその前に、千寿王(森田祐介)・登子(沢口靖子)のもとへ別れの挨拶に参上。ここで細川三兄弟キター! 細川和氏(森山潤久)・頼春(芹沢名人)・師氏(松本公成…

太平記 第24回「新政」

北条氏滅亡後の鎌倉では、新田方と足利方の間が微妙な関係に。ここで唐突に船田入道義昌(花王おさむ)登場。出てこないと思ってたんだけどなぁ。 一方、京都では護良親王(堤大二郎)の配下・殿の法印(大林丈史)の手下が強盗を働き、市中警護を行う足利方…

義経 第26回「修羅の道へ」

今回は、木曽義仲追討ののち一ノ谷の戦いへと出陣するまでの極めて短期間のお話であります。 木曽義仲梟首 『吾妻鏡』によれば、合戦から6日後の寿永三年(1184)1月26日、七条河原にて今井兼平らとともに晒されています。 ドラマでは、相変わらず義経がワケの…

太平記 第23回「凱旋」

鎌倉幕府滅亡ってことで、話は建武の新政へ向けての流れで進みます。 後醍醐天皇(片岡孝夫)は還京を果たし、足利高氏(真田広之)らが出迎える。ここでの後醍醐天皇と佐々木道誉のやりとりは面白い。北条高時と佐々木道誉のコンビに勝るとも劣らない名コン…

太平記 第22回「鎌倉炎上」

前半最大の山場ですね。内容は、まー、色々言いたいこともありますが、ドラマの出来映えは見事。 これを見て、ひさびさに『鎌倉擾乱 (文春文庫)』「北条高時の最期」を読み返してみる。んー、こちらはまた一段と素晴らしい。いままで幾度か絶賛しているので…

義経 第25回「義仲最期」その2

余所様の感想や考察を読みまして、それを受けての追記です。 まずはドラマに関するところから。 その姿を見せたかった相手は? 義経と常盤御前の感動の対面で、それなりのデキで来ながら肝心なところでズッコケさせられたあのシーン。やっぱりツッコミ入れら…

義経 第25回「義仲最期」

今回は勢多・宇治の戦いがメインってことで、『源義経の合戦と戦略 ―その伝説と実像― (角川選書)』を片手に鑑賞。 搦め手義経軍のルート 軍議のシーンで、大和から宇治へというルートを説明していましたが、いささか遠回り過ぎる。ドラマでも既に近江に進出…

義経 第24回「動乱の都」

一週間遅れの視聴。祭りに乗り遅れた気分だ。あんまり気持ちが盛り上がらない。 既に各所で詳しく言及されているので、内容はひとまず把握済み。 926. 第24回 - 動乱の都 - Snow Swallow #24「動乱の都」 - 夜盗虫の朝寝坊 HoneyGarden of Sky 決断の時!―『…

義経 第23回「九郎と義仲」その2

昨日*1の続きです。 木曽軍の乱暴狼藉 上洛から2ヶ月ということで、治承二年(1183)9月後半だろう。2ヶ月どころか上洛直後の7月末には公卿の邸宅にまで群盗の横行が及んでいた様子*2。 「義仲様には抑える術が御座いませんでした。」とナレーションが入りまし…

義経 第23回「九郎と義仲」

うつぼキチャッタ━━━━(゜∀゜)━━━━ !!!!! またかよ!と思いつつも、顔がニヤけてしまう自分がいる。 後白河院、密かに比叡山へ遷御 寿永二年(1183)7月24日の夜半に法住寺殿御所を脱出。平家が都落ちするのは翌25日のことですから、平家の人々の驚愕・落胆ぶり…

太平記 第21回「京都攻略」

足利高氏(真田広之)の寝返りでピンチに陥った六波羅探題。その北方探題北条仲時の配役が変わってる(段田安則→刀坂悟)のは何故ー?! 段田氏に何かあったのでしょうか? 新田義貞の配役変更(萩原健一→根津甚八)は有名ですが、こちらはちょい役ゆえに全…

義経 第22回「宿命の上洛」

えーーっと、今回は特に興味を惹くような話もなく、どうにも空腹感。都を伺う木曽義仲、それを受けての平家の対応、という史実がストーリーの軸を構成してはいるものの、メインはあくまで架空エピソードに占められているせいだろう。義経の出陣時期が創作で…

太平記 第20回「足利決起」

今週放送分です。というわけでようやく追いつきました。(^^; そして今回は「足利決起」ということで、こちらもようやく前半の山場を迎えました。 鎌倉を出陣した足利高氏(真田広之)は、足利家が代々守護を務めている三河に着陣。ここに足利一門が集結。確…

太平記 第19回「人質」

んー、焦らされてます。出陣前の人質挿話で1話費やすなんて引き延ばし過ぎっすよ。 出陣する足利高氏(真田広之)に対して北条氏が、登子(沢口靖子)と千寿王(森田祐介)を人質にとるというのは太平記にみえる話ですが、あまり現実的ではないというか、作…

義経 第21回「いざ出陣」

いっぺん書いたのに消えてしもた・・・げんなり。なんで勝手にログアウトになってるんだ。 平塚良郷とは誰か オリジナル架空人物と思われる。 モデルとしてすぐに思い浮かぶのは上総介広常。この年、寿永二年(1183)12月に頼朝の命を受けた梶原景時によって謀…

太平記 第18回「帝の脱出」

後醍醐天皇が隠岐を脱出。これに勢いづいた畿内の反幕勢力に対して、幕府は援軍を派遣することに決し、その大将のひとりとして足利高氏が選ばれる。 一方、新田義貞(根津甚八)は楠木正成(武田鉄矢)の籠もる千早城攻撃軍に加わっていたが、その視線は冷や…

太平記 第17回「決断の時」

なんか・・・気持ちが盛り上がってこない。疲れてるのかな。 ようやく倒幕への気持ちを固めた足利高氏(真田広之)。あとはまぁ・・・いろいろありましたが、『太平記』最大の山場ということもあって話の展開は遅い。

太平記 第16回「隠岐配流」

元弘二年・元徳四年(1332)3月、後醍醐天皇が隠岐に配流される。 足利高氏は本拠足利荘の鑁阿寺で、前年に亡くなった父足利貞氏の法要を営んでいるが、これは創作だろう。金沢貞顕(児玉清)に二階堂道蘊(北九州男)までがわざわざ参列している。さらに新田…

太平記 第15回「高氏と正成」

前回分*1を鑑賞したのが1ヶ月以上も前のこと。ちょっと溜め込みすぎました。(^^; 足利高氏(真田広之)と楠木正成(武田鉄矢)が初めて対面。赤坂城より落ちのびて花夜叉一座に紛れ逃れようと図る正成を、高氏が関所にて詮議するという構図。もちろん創作話…

義経 第20回「鎌倉の人質」

前回*1から一気に1年半ほど時が進み、寿永二年(1183)2月になっています。実際には前回から今回の間に、政子の頼家出産と亀の前に関する一連の騒動があったわけですが・・・まあ、さほどストーリーに影響はなさそう。 あとは、大飢饉によって戦線が膠着状態が…

義経 第19回「兄へ物申す」

今回のポイントは以下のとおり。 後白河院、法住寺殿へ移御 治承五年(1181)閏2月25日のこと。のちに木曽義仲の攻撃を受ける御所です。 源範頼登場 蒲殿、出番遅すぎのような気がするけど、いつ鎌倉にやってきたんでしたっけ。はっきりとしなかったような気も…

義経 第18回「清盛死す」

「諸君らが愛してくれた平清盛は死んだ!なぜだ?」 「ボウ・・・ズだからさ」 ゴメンナサイ。 さて、鎌倉では義経が大蔵御所の一角に住まいをもらっていました。以前に言及*1した、時代考証の奥富氏の意見が取り入れられたということなんでしょうか。 それ…

義経 第17回「弁慶の泣き所」

えーっと、そろそろ脱落者続出の予感? えっ、私? 私はちゃんとリアルタイムで見てますよ。言及する余裕がなかっただけで。(^^; 今回の話は、弁慶の恋物語と静御前の帰洛がメインですが、これらはオリジナル話なので取り立てて言及することもないですが・・…

義経 第16回「試練の時」その2

義経 第16回「試練の時」 - 日本史日誌 ええと、遅くなりましたが後半鎌倉編です。 話は、亀の前の一件と、頼朝が義経に馬を引かせた一件の大きくふたつ。前者は寿永元年(1182)11月10日の、後者は養和元年(1181)7月20日の出来事。どういう意図か分からないが…

義経 第16回「試練の時」

えーと、まずは前回*1取り上げられず終いだった還都のお話。 後白河院に呼び出された平宗盛は、すっかり院のペースに巻き込まれて還都論者に。その勢いで、いつも頭の上がらない平清盛パパに直言するも、その怒りに触れるとすぐにシュンとしてしまう平宗盛。…

義経 第15回「兄と弟」その2

義経 第15回「兄と弟」 - 日本史日誌 富士川から逃げ戻った平維盛が、平清盛から大目玉を喰らっておりました。 実際のところは、平清盛が敗報に激怒していることを知って、合わす顔のない平維盛は福原に戻らず、京に留まっていたようです。処罰の話は、その…

義経 第15回「兄と弟」

今回はひさしぶりに主人公が主人公らしく扱われておりました。これまで主人公の影がすっかり薄まっていたので、それを取り返すべく過剰に持ち上げる演出をしたものと思われます。ただ、それが誇張くらいなら笑えるのですが・・・富士川の戦いと頼朝・義経対…

太平記 第14回「秋霧」

足利高氏が伊賀に到着。楠木正成も伊賀に逃れてきた。 楠木正成と妹花夜叉、ましらの石と藤夜叉、足利高氏と藤夜叉母子*1のやりとりなど、ドラマ的には色々な話題テンコ盛りの回なのですが、歴史的視点からみれば興味をひくところは少ない。 そういうわけで…

太平記 第13回「攻防赤坂城」

前回、笠置山が陥落し、後醍醐天皇(片岡孝夫)が捕らわれました。今回は赤坂城が落城し、楠木正成(武田鉄矢)が逃亡します。 笠置山を落として、一旦帰洛した幕府軍は六波羅で評定を行い、赤坂城への進軍が決定。足利高氏(真田広之)も一軍を率いて出陣す…