日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

京都奈良編/4日目/笠置町・加茂町


朝から小雨が断続的に降り続く生憎の天気でしたが、この日は奈良県を飛び出して京都府へ!*1

7:55 JR奈良駅出発

大和路線関西本線)に乗って終点の加茂駅へ。ここでディーゼル車にお乗り換え。同じ関西本線でも、加茂駅の先はかなりローカル色が強い。列車の本数もかなり少ないし。旅情があっていいんだけど、乗り遅れないように注意。

8:25 笠置駅到着

加茂駅から1駅。跨線橋から東を望むと目的地の笠置山が見える。山頂付近がもやがかっていますが、このときは気にしませんでした・・・。

9:00 笠置寺

笠置山の山頂にある寺院。笠置山は言わずと知れた元弘の変の舞台。後醍醐天皇が逃げ込んで幕府軍に攻められ、とっ捕まったっちゅー場所ですね。そんでもって国指定史跡&国指定名勝。
笠置寺までの道路は車も通れる舗装道なので、険しくもなく歩きやすい。ハイキング道もありましたが、雨の中わざわざそちらを選ぶなんて有り得ん。そんなこんなで30分ほどで到着。
受付に人がいなくてウロウロ。このまま入っちまおうかとも思ったが、雨の中の修験場めぐりって大丈夫かどうか気になるし・・・うーん。と、そこにお姉さん登場。さっそく受付を済ませて、聞いてみると問題ないとのこと。勇躍修験場めぐりに出発! 拝観料300円。


入り口からしばらく進むと正月堂の横に、石造十三重塔(重文)と本尊弥勒磨崖仏の剥落した跡が。修験場めぐり最初の見どころ。


修験場めぐりは確かに雨の中でも問題はないけど、奇岩・巨岩の合間を縫って進むので勿論楽なわけじゃあない。最大の難所は蟻の戸渡り(写真左)。この細い隙間を左側の岩に手を突きながらズリズリっとすり抜けねばならない。雨で岩が濡れているから服が汚れないように慎重に進もう。
途中には展望台もあったりしますが、霧が凄くて景色なんて全く見えない。晴れてりゃ結構な眺めなんだろうけどなー。しかし霧は風景を遮断してはいるものの、周囲の視界を遮るほどではないので修験場めぐりには問題なし。こんなところでもし数メートル先の視界が効かないようになったらシャレにならないので、助かったと言うべきなのかもしれない。


30分ほどで修験場めぐりも終え、これで笠置散策は終了(はやっ)。下山して駅に戻ります。登ってきた道を降りていったのですが、その途中人影の全くない山道に何かが飛び出してきてビックリ。
さ、猿や!
野生の猿なんて初めて見たよ。何匹かいたようだけど、ほとんどがほんの一瞬で山の中に走り去ってしまった。しかし何故か一匹だけ動ぜず。こっちを威嚇してんのか、食事に夢中なのか、不気味な緊張感が漂いましたが、何の動きもなく無事通り抜けることに成功。しかし今から思うと写真の1枚くらい撮っておけば良かったかも。

10:20 笠置駅出発

山を下りると山上の霧はだいぶ薄くなっており、どうやら山の上にいたときが最も霧が濃かった模様。ついてないなー。
加茂行きの列車は1両編成のディーゼル車。行きは2両だったんだけどなぁ・・・それに結構混んでる。当然座れず。

10:30 加茂駅到着

東口に出る。商店街などはなく、新興住宅地のような雰囲気。

10:40 御霊神社

写真は重要文化財の本殿。
また、ここにはかつて燈明寺という寺院があり、その本堂(重文)は現在横浜の三渓園に移築されているという。いずれそちらも訪ねたい。


横浜 三溪園 - Yokohama Sankeien Garden - | 旧燈明寺本堂

12:00 加茂駅バス停出発

いよいよ本日のメインディッシュ・当尾の里へ出発。加茂駅から出ているバスは少ないので大変。岩船寺方面へのバスはさらに少ない。時間がかなり空いたので駅近くの喫茶店で軽食を摂っておく。軽食なんていっても少食な私はすぐお腹いっぱいになってしまったわけだが。

12:10 辻バス停到着

さすがに貸し切りにはならなかったが、やはりガラガラのバスを途中下車。この路線は奈良・大和路フリーきっぷの対象範囲外なので運賃を払う。240円。ちなみに今回の旅行で範囲外の路線はここだけ。
さて、このバス停は当尾小学校のすぐ近く。ふつーの観光客はこんなところで降りたりすることはないだろう。

12:25 千日墓地

当尾小学校の裏手から山間の薄暗い小道を進む。それもこれもこの石造十三重塔(重文)を見学するだけのため。
自分でも何だかなぁとは思う。でもこの辺りの風景はいい味だしてたし、まあいいか。晴れていれば尚よかっただろう。紅葉のシーズンはさぞかし・・・。



13:05 白山神社

だいぶ歩いてへろへろ気味ですが無事、岩船寺の門前に到着。先に隣の白山神社へ。
境内にはクリソツな社殿が2棟並んでおりました。どうやら左が本殿(重文)で、右が摂社春日神社本殿(府登録文化財)らしい。

13:10 岩船寺

当尾の里における東の観光拠点。西は浄瑠璃寺。拝観料300円。
境内は自然豊かで落ち着いた佇まい。しかも観光客はほとんどおらず。やっぱり雨だからか。そんなわけで、静かでのんびりとした時間を過ごしました。疲れた身体を癒すにはちょうどいい。


山腹にみえる三重塔(重文)は2003年に修復しをえたばかりだそうで、朱色が鮮やか。この他、重要文化財建造物には石造十三重塔・五輪塔・石室がある。

13:45 わらい仏

岩船寺から浄瑠璃寺を目指して西へ歩いてゆく。途中まではハイキングコースで、足場の悪いところもあって危うく滑りそうになる場面も。
当尾の里は石仏で有名ですが、その中でもわらい仏は特に有名。あまり石仏に関心の無い私も立ち寄ってきました。野ざらしで風雨の影響も受けているだろうにかなりキレイな状態。

14:05 浄瑠璃寺

国宝の本堂と三重塔に、特別名勝国史跡の浄土庭園と、数は少ないながらも粒ぞろいの文化財を揃える浄瑠璃寺。本堂拝観料300円。


まずは本堂拝観に向かったのですが、堂内には団体客がワンサカ( ̄□ ̄;)!!
9体も立ち並ぶ国宝の阿弥陀如来坐像見学もそこそこに外に出ました。彼らが説法を聞いているうちに写真を撮りまくっておかなければ。



ふぅ、ふぅ・・・っとこのくらい撮っておけば充分だろう。やがて団体さんがガヤガヤと外に押し出してきたので騒がしくなった境内を後にする。

14:45 西小墓地五輪塔

浄瑠璃寺を出て進路を北に。道なりに進んで15分ほど、道沿いにある普通の墓地に五輪塔が2基。ここが本日の最終目的地にございやす。どちらの五輪塔重要文化財
で、時間もだいたい予定通りに終了。あとはバスに乗って奈良に戻るだけ。しかも墓地のすぐ横にバス停があった*2。次のバス停まで歩くことを予定していたので思ったより時間が余ったが、雨の中を歩き回って疲れたし、大人しく待つことにする。

15:15 五輪塔バス停出発

浄瑠璃寺前発のバスに乗車。貸し切りではないけどやっぱりガラガラ。団体さんが一緒じゃなくて良かった。まあ、向こうは専用の貸し切りバスなんだろうけど。

15:40 近鉄奈良駅バス停到着

むちゃむちゃ早く到着。まだまだ散策するには充分な時間があるものの、雨の中ではもう歩き回る気力は湧き上がらず。晴れていれば、途中で降りて般若寺の方へ行くのも良さげなんだが・・・(´ヘ`;)

*1:つっても奈良市の北隣で、生活圏は圧倒的に京都より奈良。

*2:自由乗降区間らしいが