太平記 第35回「大逆転」
このタイトルが誰を主語に想定しているのか気になるところですが、ここから時代は大逆転の連続。歴史はめまぐるしく展開し、またドラマもめまぐるしい。
まずは、ようやく立ち上がった足利尊氏が脇屋義助(石原良純)を箱根竹ノ下で打ち破り、新田軍は総崩れ。
足利尊氏は一気に西上して京に迫り、建武三年(1336)正月には京市中に討ち入るも、奥州より足利軍を追っかけて来た北畠親房(近藤正臣)・北畠顕家(後藤久美子)が到着すると形勢逆転。二月には丹波から摂津、そして九州へと没落した。
ひさびさに登場した赤松円心(渡辺哲)の献策で持明院統の光厳院の院宣を賜るというエピソードは差し挟まれたものの、足利尊氏と楠木正成(武田鉄矢)が合戦前にお忍びで対面するという虚構譚や、新田義貞と勾当内侍(宮崎萬純)のラブロマンスなどに時間を割かれて、尊氏の九州における巻き返しや、新田義貞を相手に籠城戦を展開する赤松円心の活躍などはカット。どっちが重要やねん。