日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

太平記 第3回「風雲児」

前回、一色右馬介大地康雄)だけを連れて上洛した足利高氏真田広之)。時期的に正中の変直前と思われる。


高氏は、まず母の実家上杉家の屋敷を訪れる。伯父上杉憲房(藤木悠)の出迎えを受ける。関東管領山内上杉氏の祖となる人物だ。しかし、鎌倉時代末期に京にいたんですかね?謎だ。


都見物に繰り出す高氏主従。二人ともウキウキだな。顔がニヤついている。しかし右馬介とはぐれて迷子になってしまう高氏。そこで思い出したのが前回出会った山伏姿の日野俊基榎木孝明)。「上洛したらここに来てね」といって渡された紙切れを取り出し、醍醐寺を訪問。待ちくたびれた高氏が庭を勝手にふらついていると、扇に和歌を書き付ける後醍醐天皇片岡孝夫・現片岡仁左衛門)に出くわす。
文観(麿赤児)・四条隆資(井上倫宏)・花山院師賢(荒川亮)も登場。文観は醍醐寺座主でしたな。後醍醐天皇が文観へ和歌を記した扇を投げるが急カーブして隠れ潜んでいた高氏のもとへ。思わず立ち上がってキャッチしてしまった高氏はオドオドするが、後醍醐天皇は無言でにこやかな笑みを浮かべる。強烈なキャラクターの後醍醐と、優しいパパといった感じの片岡はミスマッチのような気がした。
後醍醐天皇がサッサと立ち去ってしまったあと、文観らの糾問を受けているところにようやく日野俊基登場。遅いよ。


寺の一室で密談する高氏と日野俊基。いきなり北条氏打倒の計画を打ち明けられる。さらに日野俊基イチオシの楠木正成に会ってみないか、と誘われて二人で淀へ。
しかし六波羅探題から追っ手が差し向けられて日野俊基がピンチに陥ったところを、高氏が助太刀し、楠木勢の助力もあって二人は逃げ切る。
結局、正成の弟楠木正季赤井英和)が出てきただけで、楠木正成武田鉄矢)の出番はなし。


京に戻った二人は佐々木道誉陣内孝則)の館に入る。日野俊基が近江守護と紹介していたが、道誉が近江守護となったのは後のことで、鎌倉時代の近江守護は佐々木氏直系の六角氏に相伝され、道誉の京極氏は庶流ではあるが得宗家に接近して幕府の評定衆などを務め、鎌倉で活躍している。
立花(りっか)に熱中している婆娑羅の道誉。一方的に熱っぽく語る陣内、イイよイイよー。でも初対面の高氏にペラペラと機密事項を語るのは如何なものか。(^^;


そして成り行きで佐々木邸にお泊まりすることになってしまった高氏。宴では花夜叉(樋口可南子)一座が舞い踊り、そしてついに藤夜叉(宮沢りえ)とも御対面! 気にせぬ風を装いつつも気になって仕方ないといった感じの高氏。でも私は宮沢りえよりも、その脇に控えていた体格の立派な(笑)白拍子が気になって仕方ないんですけど。そういえば、『炎立つ』にもあんな感じの白拍子が居たような気がする。
でまあ、そのまま藤夜叉を寝所へお持ち帰りですよ、もう! というか藤夜叉の方が積極的です。あぁ、もう見てられません。


翌朝、高氏が目覚めると藤夜叉どころか猫一匹いない。ポカーンとしていると、外の通りを軍兵が駆けてゆく・・・そう、正中の変です。ここで次回へ続く。