日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

京都奈良編/3日目/奈良市・京都市中京区・東山区


前日の鬱陶しい天気とはうって変わって快晴。気温も高めで絶好のお出かけ日和に気持ちも弾む。
さて、この日は奈良最終日。近鉄奈良駅周辺〜奈良町をめぐって、京都に移動。夜は東山花灯路見物と洒落こむ予定。

9:15 猿沢池

昨日も撮った猿沢池越しの興福寺五重塔を再びパチリ。やっぱり晴れているほうが絵になるわぁ。

9:25 近鉄奈良駅

コインロッカーに荷物を預けて、さあ出発だ。

9:35 奈良女子大学

女子大に潜入!・・・なーんて出来るハズも無く、重要文化財の旧本館と守衛室を遠くから眺める。
ちなみに春と秋に一般公開もしているそうです。見学するならそのときがベストでしょう。


一般公開について

9:40 崇徳寺

県指定文化財の本堂・客殿・庫裏がありますが非公開寺院でした。本堂の写真だけは撮れましたが。

9:50 蓮長寺

こちらの本堂は重要文化財

9:55 念仏寺

開化天皇陵の北東にあり、この辺りで古墳の全景が見られぬものかと、それを目当てにやってきたのですが、寺の由緒を記した説明板があって、その内容がちょっと奇妙なので気になった。

山の寺念佛寺 由緒

浄土宗 降魔山善光院念佛寺という
徳川家康公は慶長十九年(一六一四)十一月十五日大阪冬の陣の折 木津の戦いで真田幸村軍に破れ奈良に入り 此の地小字山の寺に落ちのび桶屋の棺に隠れ九死に一生を得た
後 天下治り元和八年(一六二二)家康末弟 当時伏見城代 松平隠岐守定勝はここ油阪・漢国町を買いうけ 袋中上人を開山として諸堂を建立した

平成十一年一月一日  第十八世 山主

いや、ちょっ・・・大坂冬の陣の折りに真田幸村が木津まで出撃するなんて無理ありすぎ。if小説のような内容ですね。いちおう大坂夏の陣のときには大野治房が大和郡山まで侵攻しているようですけど、冬の陣では11月15日に二条城を発った家康が11月18日には大坂城南方の茶臼山に着陣し、当然それ以前に大坂城は大軍に包囲されているわけで、木津出撃などとんでもない。
それと、家康の異父弟*1松平定勝伏見城代だったのは元和三年までで、元和八年当時には伊勢長島11万石の藩主となっています。
まあこのような荒唐無稽な寺伝というのはよく目にしますが、たいていは平安時代以前の話で、近世というのは珍しいのではないでしょうか。それと真田幸村英雄伝説のひとつということなんでしょう。ただ大阪府堺市の南宗寺のように家康が戦死したりせず、うまく隠れおおせたというのが面白いところですね。でも、似たような話をどっかで聞いたような気もするんですよね。それが引っ掛かって、うだうだ書き連ねてきたわけなんですが。

10:05 漢国神社

10:15 開化天皇陵(春日率川坂上陵)

奈良市街地のど真ん中にある古墳

10:20 率川神社

本殿(県有形文化財)が来年春まで修理工事中。

10:30 常徳寺

非公開寺院。本堂(県有形文化財)は門越しに、塀越しに見られるので問題なし。

10:35 伝香寺

ここも非公開。というか、幼稚園が併設されていて立ち入りづらい。(門扉は開放されていました。)

10:50 阿弥陀寺

ここも非公開。くっ・・・。

11:00 元興寺小塔院跡、安養寺

奈良町界隈にやってきました。
小塔院跡(国史跡)には石碑のひとつくらいあると思ったのだが、特になにもなし。

11:05 徳融寺

藤原豊成の邸宅跡と伝わる地。豊成とその娘中将姫の宝篋印塔があります。
中将姫って全く知らなかったのですが、歌舞伎などで有名なんだそうですね。ふーん。

11:20 藤岡家住宅、ならまち格子の家

藤岡家住宅は古い町家で重要文化財。でも非公開なので外観を眺めるだけ。
一方ならまち格子の家は、町家を再現して建てられたもので、こちらはあますとこなく見学できて無料。
両者は向かい合っているのでセットで鑑賞すべし。

11:35 元興寺塔跡

幕末に焼失した元興寺五重塔の礎石が残っています。国史跡。

11:45 元興寺極楽坊

日本最古の屋根瓦が使われている本堂・禅室(ともに国宝)などの文化財建築の宝庫。
拝観料400円。

12:20 金躰寺

12:25 十輪院

12:40 崇道天皇社

早良親王の鎮魂社。

12:55 福智院

二重櫓のような本堂(重要文化財)。

13:00 今西家書院

見学料350円。

13:20 大乗院跡

13:30 名勝大乗院庭園文化館

旧大乗院庭園(国名勝)は整備工事中で中には入れませんでしたが、ここから様子を眺めることができました。見学無料。

13:50 奈良国立博物館

ちょうど通りかかったので、昨日は東側をみた本館を、今日は西側から撮影。どちらが正面ってわけでもなさそう。

13:55 依水園

東大寺の南西に広がる庭園(国名勝)。東大寺南大門や若草山を借景としていたり、結構味わいのある庭園です。
寧楽美術館と共通で見学料650円。

14:15 寧楽美術館

東洋古美術品を収蔵している美術館。特に興味はないのですが、料金が依水園と共通なので折角だから入ってみる。こんなところでも貧乏性が抜けきれず。

14:30 東大寺西大門跡

石碑のみ。



これで奈良散策は終了。2日間で随分たくさん廻れました。我ながらよくがんばった。
でも奈良は広い。奈良市だけでもまだ見ぬ文化財・史跡は多数。まだまだ楽しめそうだ。

15:10 近鉄奈良駅出発

駅前で軽く腹ごしらえをし、コインロッカーから荷物を取り出して出発!

16:05 京阪四条到着

まだ陽も出てるし、足の疲れもだいぶ和らいだので、軽く四条河原町周辺の石碑めぐりでもするかな、と。
それにしてもこの辺りは、京都一の繁華街といわれるだけあって随分と混雑している。石碑は大通りからは外れるものの、写真を撮るのがちょっと恥ずかしい。

16:20 本間精一郎遭難の地、角倉了以顕彰碑、土佐藩邸跡、旧土佐藩邸役宅跡

16:25 坂本龍馬中岡慎太郎遭難の地

16:30 中岡慎太郎寓居の地

16:35 古高俊太郎邸跡

30分ばかりであっさり廻り終えてしまいました。花灯路が始まるまでひとまず宿へ。

18:50 八坂神社

陽も落ちてだいぶ暗くなってきたので出発。東山花灯路はこの日がスタート。暖かいこともあって結構人出が多くて賑わっていました。

19:00 円山公園

しだれ桜がライトアップされていました。が、残念ながらまだ咲いていませんでした。

19:05 知恩院山門

夜間拝観はしていませんでしたが、巨大な木造門がビミョーな色にライトアップされていて何ともいえない感覚を味わう。

19:10 青蓮院

この日みたライトアップの中で一番のお気に入りはココ!
幻想的な庭園。鮮やかな竹林。妖しさ漂う長屋門。色々楽しめました。ちょっと拝観料が高いけど、それだけの価値はあるかと。

夜間拝観料800円。

20:15 高台寺

円徳院との共通券900円を購入して入場。
ここの庭園のライトアップも新鮮。枯山水庭園をより水面に見えるようにしているんですね。

20:50 円徳院

こちらのライトアップは至ってオーソドックス。

21:15 法観寺八坂の塔

清水寺まで行きたかったけど、21:30までなので時間的に無理ということでココで〆。ま、塔のライトアップは物珍しさはないですけど、やっぱり映えますなぁ。



思う存分、写真を撮りまくってから帰路についたのですが、この日もやっぱり歩きすぎだったようで、膝が思うように動かなくなっていました。夢中になりすぎました。(^^;

*1:家康の生母お大の方が、松平広忠と離縁の後に嫁いだ久松俊勝との間に儲けた子。