日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

蘇我氏四代/遠山美都男/ミネルヴァ書房

  • 第1章、初代稲目
  • 第2章、二代馬子
  • 第3章、三代蝦夷
  • 第4章、四代入鹿


今月4冊目のミネルヴァ日本評伝選。これで未読本だったミネルヴァ日本評伝選がようやく片付いた。未読本そのものもだいぶ減ってまいりました。


蘇我馬子物部守屋の関係についての解釈*1など、興味をそそる見解が随所にみられるのですが、根拠に乏しい推測も多く、危うさを感じずにはいられない。
とはいえ、そもそもこの時代の基本ベースとなる史料は信憑性に問題を抱える『日本書紀』であり、それに頼らざるを得ないのであるから、大抵のことは些細な問題のように感じる。

*1:蘇我馬子の妻は物部守屋の妹であるが、従来この婚姻関係は重視されず、両者は常に対立関係にあったと捉えられてきましたが、著者はそれについて疑問を呈している。