日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

落日の室町幕府/水藤真/吉川弘文館

落日の室町幕府―蜷川親俊日記を読む

落日の室町幕府―蜷川親俊日記を読む

  • 1、年中行事・年間スケジュール
  • 2、登場人物
  • 3、主要人物の動向
  • 4、関連史料との比較


全体的にはあまり面白味がなかったのですが、後半にちょろっと触れている細川・三好政権期に関する現在の研究動向について言及は興味深かった。


それによれば、京兆専制*1を唱える今谷明氏の説に対して多くの反論がなされているものの、それらが逆に細川氏の存在を領国内に閉じこめるとともに幕府の存在・機能に力点を置きすぎているという。
そして、両者の関わりと独自性を明らかにすることが今後の課題、とのこと。


細川・三好政権期は個人的に好きなテーマなのだが、あまり把握出来ていないので、いずれじっくり学習したい・・・と思って早幾年。(^^;

*1:細川宗家の当主は代々右京大夫(右京兆)に任官。その細川氏が明応の政変以後、管領職を独占して幕府の実権を握っていたとする見解。