絵巻で読む中世／五味文彦／ちくま学芸文庫

絵巻で読む中世 (ちくま学芸文庫)

• 1、絵巻を探る─『鳥獣人物戯画』
• 2、王権と庶民─『年中行事絵巻』
• 3、絵巻の訴え─『伴大納言絵巻』
• 4、謎の人物を探る─『伴大納言絵巻』
• 5、ことばと絵─『伴大納言絵巻』
• 6、聖の奇跡と王権─『信貴山縁起絵巻』
• 7、聖と信仰─『信貴山縁起絵巻』
• 8、女と家と─『信貴山縁起絵巻』
• 9、絵巻の説法

ここのところ個人的関心度の高い後北条氏に関する書籍を立て続けに読んでいたので、少々お疲れ気味。そこで今度はリラックスして気楽に読めそうな本をチョイス。

期待に違わず本書はなかなか面白い。対話形式がぐっど。絵巻にあまり縁のない私でも飽きることなく読み進められます。
とりわけ『伴大納言絵巻』の人物比定の謎解きが興味をそそる。果たして怨霊となった伴善男は描かれたのかどうか。
残念なのは、肝心の絵巻の図版がちっちゃいこと。文庫版だから仕方ないか？