天地人 第6回「いざ、初陣」
嗚呼、兼続よ、どこへゆく・・・。
兼続の初陣がいつなのかは不明ですから、今回のストーリーは創作でありますが、兼続はいったいどこまでヘタレ路線を突き進むのか。気づけば御館の乱もあと1年ほどで・・・このままで大丈夫なの?!
それと、景勝の近習でありながら、景勝の元を離れて少数の兵で乱戦、って一体どんな状況なんだよ!とか、景虎の陣中は軍規弛緩も甚だしいな、これじゃ景虎は譴責もんだろ!とか、色々ひどいですな。
越中制圧
天正四年(1576)9月、上杉謙信は念願の越中平定を果たしました。ドラマでの触れ方は具体性に欠けていたので、ここで紹介しておきましょう。
といっても、分かっているのは、栂尾城(富山市)・増山城(砺波市)を攻略し、飛騨口に城を2ヵ所築いて守りを固めたことと、能登を目指して湯山城(氷見市)を攻撃したこと、これくらいしかありません。まあ湯山城もすぐに陥落したことでしょう。
ドラマでは敵兵の旗印が織田家の家紋・木瓜でしたから、越中に織田勢がいることを想定しているようですが、実際にはまだ越中に織田氏の支配は及んでいません。
そうなると上記の3城には、一体どのような勢力が籠もっていたのか気になるところ。長年、越中で反上杉氏として活動していたのは、甲斐武田氏の支援を受けた国人衆や一向宗徒ですが、既に武田の影響力は失われ、一向一揆とは講和済みですから、考えられるとすれば反上杉で凝り固まった一部の国人衆がどこの支援も受けずに独力で抗した、といったところでしょうか。であれば、戦いはさしたる規模にはならなかったものと思われます。