九州城めぐりの旅/6日目/姫路市
九州からの帰途。最終日は丸々1日かけて、姫路城をじっくりと見学してきました。
姫路城は言わずと知れた世界文化遺産、そして大天守は国宝四天守のひとつで、大天守に連結する小天守3基・渡櫓4棟も全て国宝。さらに城内に残る現存建築74棟が重要文化財、という超弩級の城郭。名城の基準は様々ありますが、少なくとも文化財の観点においては姫路城が日本一の名城であると断言できます。
さて、その姫路城は今回が2回目で、6年ぶりなのですが、あの頃は撮影技術が酷いうえに、撮影する習慣が身に付いておらず、お茶を濁す程度の枚数しか撮っていませんでした。
→史跡アルバム紀行 - 播磨【姫路1】(2002/03/16)
改めて見直してみると、本当に無残な出来で(苦笑) それが長らく心残りでしたので、今回は思う存分、姫路城の美麗な姿を撮ってきました♪ 載せたい写真が多すぎて、選別するのが難しいくらいです。それでは私の成長ぶりをご覧下さい(^^;
(10/25更新完了…冒頭写真は姫路城大天守)
8:00 姫路駅前
駅前より一直線に伸びる大手前通り。その奥、正面に天守が望めます。
ここは世界遺産登録を記念して選定された姫路城十景のひとつ。今回、その十景のうち郊外を除く7つまでを廻ってきましたので、順次紹介していきますね。
8:15 姫路城三の丸広場
大手口に到着。桜門橋は昨年に再建されたものです。
桜門(模擬)をくぐると三の丸広場です。姫路城十景その2。
天守と櫓群とのマッチング。薄曇りなのがやや残念。それと天守の周りを鳥がやたらと飛び回っていて、鬱陶しいことこの上ありません。何枚も撮影して、ようやくこの1枚がモノになりました(;^_^A
さて、入口までやって来ましたが、開門の9:00までまだ時間があります。開門時間を知らずに来てしまったのか、門前に佇んでいる方が何人かおられましたが、姫路城で手持ち無沙汰に過ごすのは何とも勿体ない。無料区域でも意外に見どころはあるものです。
こちらは天守の礎石を並べた「天守の庭」。
昭和の大修理の際、鉄筋コンクリートで基礎を築いたので礎石が不要となり、正面口脇に展示されています。
下山里丸を通過して、城の東側へ。腹切丸の高石垣が見事です。
搦手口の「との四門」。利用する人はあまりいないと思われますが、こちらからも入城することができます。大天守へは正面口よりこちらの方が近いので、ここで待機することも考えましたが、結局戻ることにしたのでした。
正面口に戻ると既に人が集まってきていました。しかし皆さんのんびりと、三々五々、開門を待っている様子でしたので、こっちは戦闘態勢に入ってますから、最前に陣取って開門を待ちます。
9:00 姫路城
開門と同時にダッシュ! サクッと受付を済ませて一番乗りです。入場料600円。
メインゲートたる菱の門。
しかし、ダッシュでやって来ても、後続はすぐに来てしまうので、むしろ入場が一段落してからの方が落ち着いて撮影できますね(^_^; アハハ
まずは西の丸へと。
西の丸から眺める天守群。ここからの姿こそが最強最高!
ズームでどぞ♪ これでバックが青空なら言うことなしですねぇ。
飛び回っていた鳥たちは、開門後パッタリ姿を消しました。どこへ行ったのやら。
続いて西の丸多聞櫓を見学。
内部は薄暗いです。
多聞櫓の格子窓から天守を望む。
多聞櫓の終点は千姫ゆかりの化粧櫓。室内に貝合わせを楽しむ千姫の人形が飾られています。
西の丸を出て、いよいよ天守へと向かいます。
「はの門」から「にの門」へ。
続いて「ほの門」。いわゆる埋門という形式ですね。頭上注意。
おっと、「ほの門」を潜る前に西側から天守群を撮影します。大天守は真ん中にちょこっとしか見えませぬが、乾小天守(左)と西小天守(右)、そして手前に「ニの櫓」。櫓がギッシリ盛りだくさんの図。
さて、さらに天守を目指します。まず水一の門。
そして水二の門と、その奥に水三の門。
まだまだあります。水四の門。
ようやく辿り着きました。水五の門(上層は大天守と西小天守を繋ぐ二の渡櫓)です。しかし、これで終わりじゃないのが姫路城の恐ろしいところ。
水五の門を出てすぐ左手に設けられた水六の門。西小天守の1階部分に当たります。これを抜けると中庭に出て、ようやく大天守へと辿り着くことになります。
それにしても、これだけ門が相次ぐと、「過剰防衛もいい加減にしろ」と言いたくなりますね(;^_^A 特に水一の門以降は、最後の悪あがき程度にしかならないでしょうに。
大天守地階です。ここから地上6階まで登っていくわけですが、既に時間は11:30を回り、たくさんの観光客が来ておりましたから、あまり良い絵は撮れず。しかも暗いですしね(^^;
次回は搦手口から入り、天守に一番乗りして、思う存分撮ってやろうと心に誓いました。
大天守最上階には地主神である長壁大神が祀られています。
最上階にあったハートマーク入りの釘隠。何故にハートマーク?
当然、最上階は眺望抜群。西方を見ると西の丸が一望できます。その手前には菱の門や三国濠。右上方の緑の森は、後ほど訪れる景福寺山です。
ここからですと西の丸多聞櫓の構造がよく分かりますね。手前が化粧櫓です。
南方を見ると眼下には三の丸広場。その上方に伸びるのが大手前通り。突き当たりが姫路駅となります。
北西方面、市街地に浮かぶのは男山。ここもまた後ほど訪れます。
大天守から降りてきました。イの渡櫓から狭苦しい天守内庭を見る。
東小天守には大天守の骨組み模型が展示されています。あまりに暗いので、フラッシュ焚かないと撮れませんな(-"-;)
乾小天守には城下全体の模型が展示されています。
外に出て備前丸から大天守正面を見上ぐ。この角度は、威容と呼ぶに相応しい姿。
途中、腹切丸に立ち寄ります。帯の櫓下に入口が。
薄暗い通路を通って、
行き止まりの曲輪、腹切丸に出ます。物騒な名の由来は色々説があるようですが、まあ色々といわく有りげな雰囲気です。
上山里丸にあるお菊井戸。怪談「播州皿屋敷」の伝説があります。
「ぬの門」。帰りもたくさんの門を通過します。
一瞬どこにあるか分かりにくい「るの門」。
三国濠まで降りてきました。
帰りも正面口から三の丸広場へ。城内は一通りめぐりましたので、これにて失礼し、お昼を食べてから、今度は城外を1周して天守を望むスポットをめぐります。
14:25 総社門跡
国道2号の姫路市民会館前の交差点に石垣と土居が残されています。そもそも国道2号線は姫路城の中濠を埋め立てて出来た道路で、道沿いには他にも門跡が残されているようですが、今回見学したのはここのみでした。
15:00 兵庫県立歴史博物館
美術館には入らず、こちらに入ります。
ついでに特別企画展「光と影のワンダーランド −アニメのルーツをさぐろう−」も見学したので観覧料500円。詳しいことは割愛しますが、特別企画展も面白かったです。お陰でちょっと時間を取られてしまいました(^^;
まず館内に入るとロビーで姫路城天守(1/15)が出迎えてくれます。これ、かなりのスケールでインパクトがありますよ。
実はお目当てはこちら。江戸城天守模型(1/50)。
江戸東京博物館で昨年開催された特別展「江戸城」に展示されていたものです*1。
更に姫路城、松本城ほか、現存十二天守すべての模型が揃っていたのでした。こうして1ヶ所に集めて展示されると壮観・・・だけど有難味も薄れるような(笑)
15:50 シロトピア記念公園
姫路城十景その5。博物館隣の公園です。6年前にも来ていたので知っていましたが、天守北側の姿もなかなか乙なもんですよ。
北側の内堀。濠の向こう側は姫山公園になっていますが、今回はパス。先を急ぎます。
16:15 男山
長い石段を登り切ると、そこは男山配水池公園。
姫路城十景その6。3つの小天守がすべて収まる希少なスポットです。
下方には男山八幡宮があります。男山に八幡宮・・・って、石清水八幡宮を意識しているのかな。
もひとつ、千姫八幡宮もありました。
17:00 姫路城三の丸広場
戻ってくると、劇的に青空が広がってきてビックリ! 台風は一体何処へ?
もちろん撮り直しますよ。しかし有料区域は閉門時間を過ぎてしまって・・・30分でも時間があれば、再度500円払って西の丸へ直行したのですが(・・;)
とりあえず撮影を終えると、道路の真ん中に猫が一匹。近寄ってもジッと動きません。しかも何故かスフィンクスのポーズ(笑)
スフィンクス君、ようやくもぞもぞと動きだしました。
ようやくこっちを見た、と思ったら、丸くなって、再び動きが止まってしまいました。目を閉じているところをみると、もしかして寝てる?!(゜◇゜)ガーン
17:59 姫路駅出発
居眠りしている猫さんに別れを告げて、一旦駅に戻ることにしました。予定では、姫路城のライトアップ撮影をして、深夜にサンライズ出雲に乗車して明朝帰還、ということでしたが、こちらは晴天とはいえ、もしかしたら四国や東海では台風が接近しているかもしれないし、一応サンライズ出雲が運行するかどうか確認しておこう、そう思ってやって来たところ、これがまさかのビンゴ。既に昼の時点で夜行列車すべての運行中止が決定されていたのでしたorz
仕方がないので、夜景は諦めて直近の新幹線で帰ることになりました。これだけ晴れているのに信じられない思いでしたが、確かに東海地方ではどしゃぶりでしたから、仕方なかったのでしょう。
サンライズ出雲と姫路城のライトアップは、いずれまたリベンジします。