冬の北陸紀行/2日目/高岡市・氷見市・金沢市
2日目ですが、昼間は氷見線沿線をめぐり、夜は金沢でライトアップ撮影へと繰り出す予定です。
左膝ですが相変わらず痛みます。昨日のケアが不十分だったためだろうか・・・不安を抱えたスタートとなりました(-"-;)
7:55 伏木駅到着
雪はまだ少し残っていました。ただ問題なのは雪より路面の凍結。何度転びそうになったことか(--;;
8:00 越中国守館跡
勝興寺への参道の途中、伏木特別地域気象観測所の前に説明板がありました。推定地だそうです。
8:05 勝興寺
浄土真宗本願寺派の名刹。12棟もの重要文化財建造物を擁しているのですが、残念ながら現在は保存修理工事の真っ最中*1。
それは知っていたのですが、まさか境内の入口にあたる総門(重文)が撤去されているとは! 最初は気付かずに通り過ぎてしまいましたよ(^^; 妙な違和感を感じ、パンフ*2の境内図と現場をよーく見比べてようやく気が付きました。これじゃあ総門の向こうの鼓堂(重文)が丸見えです(/。\)
たぶん工事の車両が出入りするのに不便なので撤去したのでしょうね。工事が終われば元に戻るとは思いますが・・・。
気を取り直して境内を散策。若干残った雪が凍結気味で歩きにくいです(-"-;)
勝興寺は一向一揆の拠点であり、周囲には土塁や堀が残っていて中世城郭の佇まいを今に伝えています。
本堂へと続く唐門。現在普通に見学できる数少ない重文建築です。
あとは先ほどの鼓堂、それから経堂・宝蔵・式台門だけでした。
それともうひとつ本堂も見学できます。ただ、こちらは工事が終わっているハズなんですが、御覧の通り周囲を覆われていました。雪対策なのか何なのか?
とりあえず、工事が終わったらまた来ましょう。10年・・・まだまだ当分先のことですね。
9:00 気多神社
気多大社(羽咋市)の分社で越中国一宮のひとつ。本殿が重要文化財。
広い境内には他に参拝者もなく、ちょうど晴れ間も覗いて、非常に心安らぐ雰囲気でした。左膝の調子もそれまでが嘘のように良くなりましたよ。もしかして凄いパワースポット?! まあ気温が上がったので、それで痛みが引いたんだと思いますけど(^^;
9:35 伏木北前船資料館
旧秋元家住宅(市有形文化財)。北前船で栄えた伏木港にあって、廻船問屋を営んでいた商家です。土蔵に設けられた港を見張るための望楼が印象的。観覧料210円。
建物は主屋のほか、土蔵が3棟あり、そのうちの2つが公開されています。
望楼は衣装蔵の上にあります。「望楼は四人を限度としご見学下さい」と人数制限されていましたが、それもそのはず。こんな狭く急な階段を昇り降りしなければなりません。幸い他に観光客は居ませんでしたから、荷物は下に置いて、カメラひとつ身軽になって望楼へと上がりました。
しかしこれほどの階段は、なかなか滅多にお目にかかれませんよ。嬉しさのあまり思わず口元がにやけてしまいます(笑)
望楼の内部もこれまた狭い。全体を写すのはちょっと無理ですね。
もちろん眺めはいいです。生憎とまた曇ってきてしまったのが残念ですけど。
10:35 雨晴駅到着
その代わり、車窓を撮っていました。雨晴海岸(・∀・)キタコレ!!
曇り空なのが残念だなぁ。って、駅に着いたら雨が降り出したんですけど(゚Д゚; 「雨晴」に来て「雨降り」とはこれ如何に、と自嘲しつつも仕方なく、本降りとなった雨の中、傘を差してトボトボと海岸へ向かったのでした。
10:45 雨晴海岸
生ける伝説キタ━(゚∀゚)━!!!
到着してほどなく雨は上がり、青空が広がってきました!
ここは義経北行伝説地のひとつ。奥州へと逃れる途中、この地でにわか雨に遭遇した義経一行が岩陰で雨宿りをして晴れるのを待った、と伝わります。雨宿りしたわけではないですが、このタイミングで晴れたのは、何か憑いてるというか、何とも不思議な感じがしました。
女岩。晴れ渡ると向こうに立山連峰が望めるそうなんですけど、さすがにそこまでは無理でした。
氷見線の線路と雨晴海岸。先ほど列車で通りました。
11:15 武田家住宅
当地の豪農の古民家で重要文化財。観覧料210円。
この武田家、あの武田信廉(逍遙軒)の子孫を名乗ってるそうです。武田家滅亡後に越中の一向門徒を頼って落ちのびて来たのだとか。真偽は定かではないですが。
またこの建物は、先ほど訪れた伏木の勝興寺が再建されたときの余った部材で建てられたのだとか。少なくとも一向宗と強い繋がりがあることだけは間違いないですね。
建物の内部が煙いと思ったら、囲炉裏で火を焚いていました。囲炉裏は古民家でよく見かけますけど、実際に火を焚いているところを見るのは珍しいかも。いや、もしかすると初めてかもしれない。
のんびり見学したいところでしたが、電車の時間もあるので早々に辞去。
11:50 雨晴駅出発
12:00 氷見駅到着
ようやく氷見線の終点に到着。お目当ての寒ブリを探して市街地へと向かいます。
しかしただでさえお店の数は多くないのに*3、お休みだったり、予約客のみだったり、満員で行列が出来ていたりと嫌われっぱなし。
そんな中、辿り着いたのがお寿司屋さん。お店の名前は蛇の目寿司。回らない寿司屋になど滅多に入らないので*4、正直ためらいましたが、そこはそれ。寒ブリを食わずに帰れるか!の一念で思い切りました(^^;
不慣れなもので、取りあえず大将にお任せで握ってもらいました。寒ブリ、旨かったです(゚Д゚)ウマー 寒ブリだけではなく他のネタも旨い。さすが北陸。苦手なタコとイカも難なく食べられました(^^;)ゞ
13:05 氷見中央バス停出発
何かもう満足してしまいました。が、まだ氷見はこれで終わりません。
13:25 阿尾城跡
あの前田慶次郎が城代を務めた城です。県指定史跡。
伝二の丸跡周辺はハイキングコースが整備されていて、ここまでは歩きやすいです。富山湾を望むビューポイントのひとつ。
白峰社の背後より伝本丸跡へ向かう道が続いていますが、この道は要注意。特に本日は雨も降ってぬかるんでいるので慎重に歩きます。
道の途中、眼下に見えた海はとても澄んでいました。
しばらく歩くと展望台のある広場へと出ます。そこが伝本丸跡。展望台からは富山湾が望めます。ここもビューポイント。南正面に唐島と氷見港。背後の北東には阿尾港。
14:20 北阿尾バス停出発
阿尾城跡は阿尾バス停よりこちらの方が近いです。とはいえバス利用で阿尾城跡を訪れるなら南岸からの遠景を見ておかなければ損ですから、行き帰りのどちらかは阿尾バス停を利用することをオススメします。
14:30 氷見駅口バス停到着
14:45 氷見駅出発
16:40 石川近代文学館
2年前に撮った写真に大きな不満はないものの、赤煉瓦造りの旧第四高等中学校本館はワイドな建物なので、広角レンズがより威力を発揮するのではと期待して行ったのですが、それほどでもないか。
それと周辺が改修工事中でした。今春より「四高記念文化交流館」としてリニューアルされるそうです。
16:45 いもり堀園地
夕陽が出てきたので、夕焼けに染まる金沢城でも撮影しようかと思い立ったのですが、雲の切れ間から覗いた夕陽がそう長くは保ちそうになかったのでやっぱり取り止め。
取り合えず折角ここまで来たのですから、金沢城の南面石垣といもり堀跡を撮影しておきました。
17:00 石川県立歴史博物館
広角レンズがここでは威力を発揮。3棟の赤煉瓦棟がフレームに収まってくれました。
その後ひとまず宿にチェックイン。しかしのんびりする間もなく、余分な荷物だけ置いて再出発。我ながら慌しいですな(-"-;
17:35 金沢城
「金沢城・兼六園ライトアップ〜冬の段〜」と題し、9日・10日の2日間に渡ってライトアップイベントが開催されました。
気合を入れて明るいうちより場所取りに来たわけですが、人影はまばらでした。焦る必要はなかったみたい(^^; ともかく五十間長屋を正面に見据える好位置をキープしました。
準備万端整えて日暮れを待っていると、城内に無数のカラスが飛び回り始めました。空を覆い尽さんばかりのカラスの大編隊に戦々恐々。身の危険すら感じましたよ(゚Д゚;)
猛威を振るったカラスが何処かへ去ると、いよいよ撮影時間帯に突入です。ブルーモーメントから漆黒の闇となるまでは、じっくり腰を据えて定点撮影。
そして橋爪門続櫓・橋爪門・鶴の丸土塀。
三日月が橋爪門続櫓の屋根の上に。
最低限の撮影は終えたので兼六園へと向かいます。
19:20 兼六園
金沢城に比べてえらい混みように驚きつつ入場。ライトアップイベントでは入場無料です。
まずは国内で現存最古の噴水がお出迎え。
そしてお待ちかね!兼六園随一の撮影スポット、霞ヶ池と徽軫灯籠ですよ。ワンダフル!
どんだけ待たされるかと心配しましたが、意外とすんなりと撮影場所を確保できて助かりました。
雪吊りを施された唐崎松が黄金の輝きを放っています。これは凄い!(゜o゜)/
混んでいるといっても、押し合い圧し合いするほどではないですし、足を運ぶだけの価値がありました。
栄螺山からは唐崎松が見下ろせます。ここが一番混雑していました(^^;
こちらは瓢池とそれに注ぐ翠滝。煌びやかな霞ヶ池とはまた違った雰囲気で楽しませてくれます。