甲陽軍鑑入門／小和田哲男／角川ソフィア文庫

甲陽軍鑑入門―武田軍団強さの秘密 (角川文庫)

• 第1章、『甲陽軍鑑』は史料としてどこまで使えるか
• 第2章、『甲陽軍鑑』の構成と内容
• 第3章、『甲陽軍鑑』末書の概要
• 第4章、史実とのくいちがいがあるのはなぜか
• 第5章、山本勘助の実像と『甲陽軍鑑』
• 第6章、『甲陽軍鑑』に描かれた信玄の合戦
• 第7章、『甲陽軍鑑』から信玄の名言を拾う
• 第8章、近世の兵学と『甲陽軍鑑』

『甲陽軍鑑』とは何ぞや、ということを分かりやすく説明してくれます。
『甲陽軍鑑』は扱いが難しそうで敬遠していた私ですが、「入門」と銘打っていたのに惹かれ、折角なので少しくらい勉強してみようと思って購入。読んでみると期待した以上に充実した内容でした。
ただまあ、結論はやっぱり『甲陽軍鑑』を史書として扱うのは難しいと。最近では『甲陽軍鑑』を偽書とみる向きは改められ、再評価が進んでいるようですが、誤謬・虚構・脚色てんこもりでは仕方ないところですかね。