日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

天下統一と朝鮮侵略/藤木久志/講談社学術文庫

天下統一と朝鮮侵略 (講談社学術文庫)

天下統一と朝鮮侵略 (講談社学術文庫)

もとは小学館の『日本の歴史 15 織田・豊臣政権』という通史シリーズの一冊だったものだそうな。


ボリュームがあって読み応えがある、というか盛りだくさんで結構大変。
通史を読むときは、ひとつひとつの出来事を云々するよりも、いかに歴史の流れを読み解くかというのが大事だと思います。とはいえ、毎度のことながらそれがなかなかに難しい。むしろ苦手。


そんなわけで上手くまとめられようはずもないのですが、ひとつ読み取れたことは織豊政権による国内・国外戦争の背景に一貫として民衆との対立と支配があったということ。一向一揆殲滅戦や太閤検地などもそこに位置付けられる。藤木氏の説く、戦国時代の民衆は弱い立場でただ虐げられるだけの存在ではない、という見解の原点が本書*1なのかもしれない。
そもそも武士とその他民衆との違いって何なのだろう? どちらも武力を保持し、行使している。支配者と被支配者ということなのだろうか。だがそれも違うような気がする。

*1:というより本書の底本になった本が