日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

政界の導者 天海・崇伝/圭室文雄・編/吉川弘文館

政界の導者 天海・崇伝 (日本の名僧)

政界の導者 天海・崇伝 (日本の名僧)

  • 五、外交官としての崇伝 伊藤真
  • 六、林下禅の隆盛 竹貫元勝
  • 七、崇伝と大坂の陣 圭室文雄
  • 八、紫衣勅許事件 船岡誠


崇伝編もお終い、ってことで読了。
興味深かったのは五章。室町時代以来、外交に携わってきた五山の禅僧。崇伝も外交を担当したわけだが、この時代は中国・朝鮮のみならずイギリス・オランダの西洋諸国に安南・呂宋・シャムなど東南アジア諸国、そしてメキシコというように様々な国・地域から使者が来日している。そして前から疑問に思っていたのが、これら諸国の言語を果たして理解していたのか否かということ。
答えは否。ちっとも理解できなかったのである。英語は三浦按針ことウィリアム=アダムスが訳し、オランダ語はオランダ商館に日蘭両語に通じた人物が訳したらしい。
その他は公用語である漢文でやりとりするか、日本人通事が訳したという。
結局、禅僧が出来たのは漢文のみでチョットがっかり・・・。