関西私鉄沿線めぐりの旅2〜伏見〜
※2012年4月27日の記事です
鳥羽から伏見へ移動して、幕末の史跡をめぐりました。
薩摩島津伏見屋敷跡
近鉄丹波橋駅から下板橋通を西へ。濠川を越えて突き当たりに石碑が建っています。
薩摩藩邸跡。徳川家定に輿入れするため江戸に向かった篤姫が1週間ばかり逗留しています。この石碑も大河ドラマ「天璋院篤姫」が放送された2008年に建てられました。
また、伏見奉行所の幕吏の追捕を受けて寺田屋から逃亡した坂本龍馬が潜伏した地でもあります。
御香宮神社
桃山御陵前駅から東へ150mほど。
鳥羽・伏見の戦いでは、薩摩藩がこの高台に陣取り、伏見奉行所の旧幕軍に対して砲撃を浴びせて勝利を得ました。
拝殿。府指定文化財。
奥へ進みます。
華やかな本殿。こちらも重要文化財。
彩色が美しいです。
境内から湧きだす御香水。名水百選のひとつですが、水質悪化で昨年より飲用禁止になっていました。(今年10月に濾過機が設置されて復活した模様。)
伏見奉行所跡
市営団地近くに石碑が建つのみ。
御香宮から南へ200mと、まさに目と鼻の先。こんな近くで高台から狙い撃たれたら如何ともし難いですね。
寺田屋目指して歩いていくと、月桂冠や黄桜の記念館がありました。伏見は良質な水に恵まれ、古くから酒造りが盛んな街。酒蔵めぐりなども楽しめそうです。
寺田屋
伏見の船宿。薩摩藩による過激派粛清の寺田屋事件や、坂本龍馬が奉行所の追捕から逃れたことで知られる、幕末の舞台のひとつです。
残念ながら当時の建物は鳥羽・伏見の戦いで焼失し、現在の建物は明治期に再建されたものです。位置も西側にずれているとか。
幕末当時のものではありませんが、それでも歴史的な風格が漂っています。
知らない人がみれば、現存建築と間違えてしまうのも無理からぬこと。当の寺田屋自身が現存建築であるかのように振舞ってるのもそれに拍車をかけているでしょう。
玄関前に「伏見寺田屋殉難九烈士之碑」が建っています。
寺田屋は龍馬一色だけど、寺田屋事件のことも忘れてはいけません。
ちなみに、今でも泊まれるそうです。
龍馬推しがやや鬱陶しいですが、風情のある建物です。
平日とはいえ観光客も割と居たのですがが、それでもまだ空いている方だったのか、割と簡単に写り込み無しで撮れました。
柱に刀痕や弾痕がありましたが、もちろん再建後のもの。そもそも刀や銃弾による傷かも不明です。
東隣の空き地には坂本龍馬の銅像がありました。
今もすぐ目の前を流れる濠川。柳がなかなかの風情を醸し出していますよね。