日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

ときわ路パスの旅/関東鉄道常総線・ひたちなか海浜鉄道・ひたち海浜公園

夏の岡山旅行から一ヶ月あまり。そろそろちょっと出掛けたい、でも忙しいので遠出はちょっと・・・そんなとき、ひたち海浜公園でコキアの紅葉が見頃を迎えたという情報をキャッチした私は日帰りで茨城へ行くことにしたのでした。
ひたち海浜公園のコキアは以前、くろふね氏(id:jranar)の記事を見て気になっていたんですよねえ。


また、ちょうど「ときわ路パス」の発売期間でしたから、今回は関東鉄道常総線ひたちなか海浜鉄道の両ローカル線も楽しんできました。


(3/4更新完了…冒頭写真はひたち海浜公園のコキア紅葉)

関東鉄道常総線(取手→稲戸井

ときわ路パスはエリア外の駅で購入することが出来ないため、まずはエリア入口の取手駅へ。上野経由で常磐線に乗ってやって来ました。


券売機でときわ路パスを購入して関東鉄道の改札へ。
首都圏とはいえローカル私鉄で自動改札というのは珍しいような気がします。


7:50発の水海道行。


ローカル線らしいシンプルなデザインが良い味出してます。ただし車内はロングシートなのが残念。


10分で稲戸井駅に到着しました。ここで最初の下車。


小さいけど、ちょっとお洒落な感じの駅舎です。

竜禅寺

駅の南側、徒歩10分ほどのところ。重要文化財の竜禅寺三仏堂です。

関東鉄道常総線稲戸井水海道→大宝)

再び列車に乗り込みます。


約20分で水海道駅に到着。取手から下館への直通列車は少ないため、大抵は水海道での乗り継ぎとなります。


10分ほど時間が空いたので駅を見学。


常総市の中心駅ですが、割合こぢんまりとしています。


ホーム間の移動は地上なので駅構内に踏切があります。


車両が三つ並んだので記念撮影。右端がこれから乗る下館行です。


9:10発の列車に揺られて30分。大宝駅で下車します。



水海道・下館間は取手・水海道間より一層鄙びたローカル線で素敵な雰囲気。勿論運行本数も少ないですけどね。




何とも目出度い名前の「大宝」駅。でも駅舎はとても地味で小さいです(笑)。

大宝城跡(大宝八幡宮

国指定史跡。南北朝時代南朝方拠点のひとつ。かつては大宝沼に囲まれた要害だったようです。
南側の大手口に土塁が残っています。


大手口には大宝八幡宮の鳥居が建っています。



城跡の北部は大宝八幡宮の境内になっています。


下妻城主多賀谷氏によって創建されたという本殿は重要文化財


本殿の裏手に、落城により戦死を遂げた城主・下妻政泰の供養碑がありました。


城跡の北端にも土塁が残っています。


ちなみに、この土塁近くにはあじさい神苑がありました。梅雨時にはたくさんの紫陽花が咲くようです。

関東鉄道常総線(大宝→騰波ノ江

続いては10:40発の列車で隣駅へ。


3分で到着。


騰波ノ江(とばのえ)と読む難読駅です。

関城跡

田舎道を歩くこと15分。田園地帯の向こうにみえる森の辺りの微高地が関城跡(国史跡)です。
小田城を脱出した北畠親房が入城した南朝方の拠点。先ほどの大宝城とは大宝沼で繋がっており、連携して北朝方の攻撃を防いでいたようです。


先ほど見えた森の近くに、攻め手の北朝方が城内に向けて掘ったという坑道跡がありました。落盤により作戦は失敗に終わったということですが、こんな近くまで攻め込んでいたなら、そんな奇策に頼らずとも落ちそうな気が。


最後の防衛ラインの空堀は藪に埋もれていました。


土塁は僅かですが見られます。



2年に渡る籠城戦の末に関城は陥落。その際に自害を遂げた城主・関宗祐の墓です。
なお、北畠親房はしぶとく脱出に成功。吉野に帰還しています。


城跡の南側から東へ歩いていくと一面真っ白な光景に遭遇。


蕎麦の花でした。


かつての低湿地帯には現在蕎麦畑が広がっているのでした。

関東鉄道常総線騰波ノ江→下館)

11:57発の列車で終点下館まで。定刻通り12:10着。


ラッピングカーもあるんですね。それにしても良い味出してますなあ(笑)。


ホーム端に設けられた関東鉄道の改札を出て、


JRの改札も出て下館駅北口へ。
そろそろでも・・・と思って駅前をウロウロしたのですが、駅前通りがシャッター街と化していました。サティも撤退しているし、空洞化が顕著です。
結局、昼食は駅の売店でパンを購入して済ませてしまいました。

水戸線常磐線(下館→友部→勝田)

13:00発の友部行、13:43発の勝田行を乗り継いで勝田に到着。

ひたちなか海浜鉄道(勝田→阿字ヶ浦)

ひたちなか海浜鉄道へ乗り換え。JR改札を出ることなく、1番線ホームへと向かいます。


常磐線の2番線ホームを水戸・上野方面へ向かって進むと・・・


ありました。ひたちなか海浜鉄道の改札です。


ひたちなか海浜鉄道駅名標は、凝ったデザインで面白いです。




行きに乗り込んだ車両はシックなデザインでとても素敵。


運行区間は短距離なので、まあロングシートでもいいか。
14:39発の列車は、ほぼ満席となって勝田を出発。那珂湊駅までに半分ほどは下車していきました。


15分で終点阿字ヶ浦駅に到着。


もちろん面白駅名標。貝・鮟鱇・釣り針・ワカメかな。


阿字ヶ浦は無人駅。



何とも趣きのある駅舎です。終着駅に相応しい雰囲気。


遠景。左手前は旧ホーム。

ひたち海浜公園

阿字ヶ浦駅から徒歩で南口にやってきました。約25分ということでちょっと遠い・・・シャトルバスが出ていたので、そちらを利用した方が良かった。
入園料400円。閉園まで時間がなく、物凄く広い公園ですから、とにかくお目当てのコキアが見られるみはらしの丘を目指します。


園内はシーサイドトレインが走っています。進行方向が逆方向なので利用せず。





途中、ローズガーデンで秋バラを鑑賞。


観覧車などがある遊園地エリア。それなりに客はいるけど、賑わいには遠いかな。





続いて中央フラワーガーデンで咲き誇るコスモスを鑑賞。


16時過ぎ、閉園まで1時間を切ってようやくみはらしの丘に到着。
丘全体に広がるのがコキアの紅葉。手前は蕎麦畑です。





朱色のモコモコが広がる光景は、何ともいえない面白さがありますね。夕暮れどきのため、優しい色合いなのもグーでした。


丘の頂上から北側をみると、緑の森が彼方まで広がっていました。未公開エリアだとか。
公開エリアだけでもかなりの広さなのに・・・どんだけ広いんだ、と笑ってしまうくらい凄い広さです。


東側には那珂港と太平洋。これだけ海が近いひたち海浜公園ですが、東日本大震災による津波被害を受けなかったとのこと。しかし地震による亀裂などで一時休園。
そういえば、ひたちなか海浜鉄道でも地震被害を受けて、全線再開したのは7月に入ってからでした。


西口から退場。


疲れたので帰りは阿字ヶ浦駅行のシャトルバス(100円)に乗車。
なお、バスは年中運行しているわけではないようなので、事前にチェックしておいた方が良いでしょう。

ひたちなか海浜鉄道(阿字ヶ浦→勝田)


乗り込んだ17:12発の列車はアニマルトレイン。凄いデザインですね。
出発まで時間が無かったので、ゆっくり撮影出来なかったのが残念。


車内は結構空いていたので、暗くなる前に前面展望をパチリ。


勝田駅に到着すると、折返し待ちの人々が多数。こりゃここでの車両撮影は困難だな、ということで早々に退散したのでした。

特急フレッシュひたち52号(勝田→上野)

帰りは17:46発の特急でそのまま上野まで。勝田始発なので自由席でも余裕で座れますし。土浦あたりになるとかなり席は埋まってしまいますが。