都区内南部の重文・国史跡をめぐる/港区・大田区
寒さの厳しい時季になってまいりましたが、この日は快晴で寒さも和らぐとのことで出かけてきました。
行き先はひさびさの都内です。芝公園〜三田〜高輪と歩き、その後は地下鉄で池上本門寺、さらに東急で多摩川へ、というコースです。
(1/1更新完了…冒頭写真は増上寺境内)
8:30 増上寺
浜松町から10分ほど歩くと、巨大な三解脱門が見えてきます。本日最初の重要文化財。
「三門」というのは、この三解脱門の略称だそうな。
三解脱門を通って、まだ参拝客の少ない境内へ。
大殿の背後に聳える巨塔。だだっ広い境内は東京タワーの存在を強調させますね。
増上寺は寛永寺と並ぶ徳川将軍家の菩提寺。しかし戦災で伽藍のほとんどを焼失してしまったため、見どころはあまり多くありません。絢爛豪華を誇ったという将軍家霊廟も戦災に遭い、改葬され一ヵ所にまとめられた墓所も普段は非公開ということで、長居はせずに境内を後にしました。
将軍家霊廟の名残は境内周辺に残されています。周辺と言っても、かつては境内だったわけですが。
まずは境内南側に残された旧台徳院霊廟惣門(重要文化財)。台徳院とは2代徳川秀忠のこと。
左右に仁王像が立ち並ぶ立派な門です。
台徳院霊廟はこの他に3つの門が戦災を免れましたが、それらは狭山不動寺に移築されています。
そして境内北側に残る有章院霊廟二天門(重要文化財)。有章院は7代徳川家継のこと。
こちらは塗装がかなり剥げていて、見るからに痛々しいです(>_<)
9:20 東京タワー
東京屈指の観光名所。1958年の完成以来、日本一の高さを誇ってきましたが、数年後にはスカイツリーにその座を譲ることになります。
ここに来るのは、もう何年ぶりだろう・・・幼少の頃、父に連れられて訪れたとき以来です。
高さ150mのところには大展望台。
更にその上、250mのところに特別展望台があります。
間近で見上げるとかなりの迫力。
これは・・・スカートを下から覗きこむような、そんな背徳感に襲われます(^^;
とりあえず一番上の特別展望台へ。昔来たときは下の大展望台までだったと思うので、1420円とチト高めですが奮発しちゃいました(>_<)
大展望台から特別展望台へと上がるエレベーターは1台しかないので、そこでは少し待たされましたが、展望フロアはそれほど混んでいなかったので、景色をゆっくりと楽しむことができました。
さすが東京タワーだ。高層ビル群を見下ろせます。
逆光の彼方にはレインボーブリッジも視認。
右端に六本木ヒルズ。そして中央奥に見えるのは・・・。
そう!富士山です。お天気に恵まれました♪
特別展望台を堪能した後は、大展望台まで降りてルックダウンウィンドウを見学。
ガラス張りとはいえ、覗き込むのはちょっと怖さがあります(^^;
10:30慶應義塾大学
桜田通り(国道1号)を南下して、慶應の三田キャンパスにやって来ました。4年ぶり。
重要文化財の図書館。ワイドな建物で、広角28mmのレンズでも全体が収まりきらず。以前のカメラに比べればだいぶマシになりましたけどね。
これ以上、後方に下がっても木や建物に遮られますし、本当に厄介な被写体です(;´д`)
図書館前には福沢諭吉の胸像が。
こちらも重要文化財の三田演説館。前回はドアが開け放されていたので内部を見学出来ましたが、今回は閉まっていました。
こうして重文建築2棟を抱える慶應三田キャンパスですが、意外にもこれぞキャンパスのシンボルというようなものが見当たりません。
慶應ほどの歴史と知名度を持つ大学であれば、東大の赤門や早稲田の大隈講堂のような、それを見ればどこだか判るようなものが、ありそうなものですけどね。本来であれば2つの重文が該当しそうなものですが、慶應を代表するにはちょっと荷が重いように思います(^^;
11:05 長松寺
桜田通りをさらに南西へ。ここには江戸時代の大儒学者、荻生徂徠の墓(国史跡)があります。
4年前にも訪れましたが、肝心の写真を撮り逃していたので、今回はしっかりカメラに収めてきました。前回撮り逃したのは、説明板が全く別の墓の側にあり、そちらと勘違いしてしまったため。要注意です(-"-;)
11:40 泉岳寺
7年ぶりの訪問。ご存じ忠臣蔵ゆかりの寺院。
境内には国指定史跡「浅野長矩および赤穂義士墓」があります。有名観光地なだけあって参拝客も多く、撮影はタイミングを見計らわないと難しいです(^^;
中央の屋根付きは大石内蔵助の墓。
こちらは浅野内匠頭の墓。
着流し姿の大石内蔵助像もありました。
12:30 東禅寺
イギリス公使館が置かれ、高杉晋作による焼き討ち事件もあった幕末の史跡。
石碑は都旧跡ですが、先日国指定史跡に答申されました。
境内には参拝客もなく、静けさの漂う普通の寺院といった趣でした。