慶喜邸を訪れた人々/前田匡一郎 編/羽衣出版
- 作者: 前田匡一郎
- 出版社/メーカー: 羽衣出版
- 発売日: 2003/10
- メディア: 単行本
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徳川慶喜家扶日記を抄出・編集したもの。
明治五年から明治三十年に東京へ移住するまでの、静岡在住時代を取り扱っています。
出来事を恬淡と記述しているだけなので、読み物としてはあまり面白味はありません。記録としての面白味を発見できるかどうかが勝負所かと。個人的には子女など家族関係の記事に注目して読みました。それとちらほら気になることもあったりします。
まずひとつは自転車税のこと。慶喜は明治二十年頃より自転車を乗り回しているのすが、その関連記事にこの件が出て来ました。今でいう自動車税みたいなものでしょうか。自転車に税金というのも何だか時代を感じるなぁ、と思った次第なのですが、ググッてみると昭和33年まであったそうなんです( ゚Д゚)マジっすか
もうひとつは、明治二十一年、銃猟の際に牧野久次郎なる人物に眼の怪我を負わせたという記事。状況がまるで分からないので詳細が気になります。撃っちゃったんでしょうか?(^^; そしてこの事件が新聞沙汰にならないよう前田五門(旧幕臣)に相談、とあるのも興味深いです。その後、前田五門には謝礼として五円が下されているので上手くいった模様。この当時から既にマスコミ対策があったとは(^^;;; 当の慶喜はといえばその後も狩猟を続けていて、慶喜らしいなぁと思った次第なのですが、1年もするとパッタリ止んでしまいます。やはりこの事件の影響があったのかどうか、気になるところです。