日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

信長と消えた家臣たち/谷口克広/中公新書

信長と消えた家臣たち―失脚・粛清・謀反 (中公新書)

信長と消えた家臣たち―失脚・粛清・謀反 (中公新書)

谷口氏の信長シリーズ第4弾。
これまでの3冊と被る部分もありますが、それらから漏れた連中や事柄も補完されています。特に第十章の「水野信元と松平信康切腹」はコンパクトで分かりやすくまとめられているので必読かと。


ちなみに最も興味を惹いたのは、和田惟長に関する件。
元亀四年の高山右近による襲撃で死んだと『フロイス日本史』『兼見卿記』にあるものの、慶長十六年の起請文に惟長の署名があり、『寛政重修諸家譜』のとおりにその後も生きていたとみられるとのこと。
そして、フロイスは別人の葬儀をみて早とちりしたのだろう、と推測していますが、もしかすると「黄泉がえり」という可能性も?!