三連休パスの旅〜秋の北東北/1日目/塩竈市・多賀城市・仙台市
今年も紅葉の時季がやってまいりました。
というわけで今年3度目の三連休パスで東北へ旅立ったのですが・・・初日はいつも通りの重文・国史跡めぐりになっちゃいました(^^;
(11/14更新完了…冒頭写真は瑞鳳殿のライトアップ)
秋田新幹線こまち71号(大宮→仙台)
6:26発の臨時はやこまで仙台へひとっ飛び。指定席利用1回目。仙台到着は7:45。ひと眠りしていたらアッという間でした(-_-)zzz
しかし関東では見えていた朝日は影も形もなく・・・本日はそんなどんよりとした曇り空でした。
8:25 鹽竈神社
昨年のライトアップイベント以来、3度目の訪問です。
ここの石段は何度見ても素晴らしいナァ。
見上げただけで心が挫けてしまいそうな人は、東参道から向かうと良いでしょう。そちらは傾斜が緩やかですので。駐車場もあります。ただ、こちらの表参道から東参道へ向かうのは遠回りになりますから、初めから東参道ルートを利用するつもりなら仙石線本塩釜駅の利用をオススメします。
石段を登りきって、ここからは重文建築群の撮影に没頭。まずは楼門。
続いて唐門(門及び廻廊)。
そして左右宮拝殿。この裏に左宮本殿・右宮本殿がありますが、
残念ながら近寄れません。屋根が僅かにみえるだけ(-"-;)
東側に回り込むと、左宮本殿が辛うじて。
こんな感じで、左宮幣殿・右宮幣殿などは全く視認できません。
ちなみに左宮は武甕槌神(たけみかづち)を、右宮は経津主神(ふつぬし)を祀っています。両者は先日訪ねた鹿島神宮・香取神宮の祭神。意図したわけではないので、どうやら今回ここを訪ねたのは両神のお導きだったのかも?
左右宮のそばにはもうひとつの社殿、別宮があります。これは別宮拝殿。
ちなみに別宮は鹽土老翁神(しおつちおぢ)を祀っています。
こちらも裏手の本殿へは近寄れません。
でも南側から側面が見られたのでした。
別宮拝殿の前には献魚台。今朝の取れたてかな?
東北本線(塩釜→国府多賀城)
9:40発の列車で仙台方面に1駅戻る。
ここからは特別史跡多賀城跡をめぐります。3年前の前回は鹽竈神社から歩いていったので非常にくたびれたのと、シトシトと降り続く雨が鬱陶しかったことばかりが記憶に残っていますが、今回はしっかり廻って、しっかり写真を撮ってきました。
9:50 多賀城跡
まず駅北口のすぐ左手に見えるのが館前遺跡。
多賀城の城外にありますが、格式の高い建物跡が発見されており、多賀城に赴任した陸奥国司の館跡と考えられています。
そしてこちらが多賀城外郭南東の築地跡。遺跡は埋め戻されていますが、土塁がそのライン。
続いて重要文化財(美術工芸品)で日本三古碑のひとつ多賀城碑へ。そういえば他の2つ*1はまだ見てないや。
石碑は覆屋に収められています。碑文は多賀城の位置や多賀城の成り立ちについて記されています。10年ほど前までは偽作説も有力だったそうな。
横から見るとこんな形になっていました。
政庁へと続くメインストリートが復元整備されています。
坂を登り切って振り返ります。往時はこの道が真っ直ぐ外郭南門、さらにその先にまで延びていました。
というわけで政庁跡に到着。これは政庁南門跡です。
南門跡から延びる土塁が整備工事中でしたがどうにも違和感が・・・政庁を囲んでいたのは築地塀ではなかったのか?
政庁正殿跡の復元基壇。ここまで見れば充分かと思いますが、欲張ってさらに先へと進んだのでした(^^;
まずは政庁の東、役所建物跡などが検出されている作貫地区。
ここでは発掘された空堀遺構を見ることができます。
続いては木立の中を歩いて外郭東門跡へと向かいます。
こちらは平安時代の外郭東門跡。コの字型で築地塀に囲まれています。枡形虎口ですね。
平安時代の外郭東門跡より数十メートル東側には、奈良時代の外郭東門跡があります。つまり平安時代は若干規模が縮小したことになりますが・・・一体どのような理由があったのでしょうか。
11:30 多賀城廃寺跡
ここは特別史跡「多賀城跡附寺跡」の「附寺跡」に該当する場所。
国府多賀城駅の南側にあり、駅からは歩いて10分とかかりませんが、多賀城外郭東門跡まで行ったので、そこから引き返すとなると結構な距離です・・・30分以上かかりました(--;)
伽藍の礎石や基壇が残されています。
12:30 岩切城跡
駅から歩くこと約30分で、ようやく石碑の立つ入口に到着。
国指定史跡の岩切城は留守氏が居城とした中世山城です。南北朝時代には観応の擾乱の余波を受けて、この城でも両陣営による合戦があったとか。
あの辺が本丸(主郭)かな・・・たぶん。
道は整備されていて歩きやすいです。
道は谷沿いをUの字に通っています。この谷は天然の要害、天然の堀切で、岩切城の生命線と言えるでしょう。
そして本丸(主郭)と思しき場所に到着。しかし!四阿がある以外に何もない。それよりも藪が生い茂っていて見て回れる場所が非常に狭い・・・藪漕ぎはしたくありませんし(^^;
道はしっかり整備されているだけに、ギャップの大きさにしばし呆然。
眺望もそれほど利きませんが、だいぶ高いところまで登ってきたことがわかります。といっても道のりはそれほど険しいわけではないので、その分だけ長い距離を歩いたということでしょう。
東北本線(岩切→仙台)
ここにきて足が随分と痛むようになりました。確かにここまでだいぶ歩きましたけど、いつもはもっと長く歩いても平気ですから、やはり気温が上がらないのが原因か。でもそこまで寒さは感じなかったんですけどねぇ。ちょっと油断したかな(^^;
とりあえずお腹も空いたことだし、仙台に戻りました。仙台ということで、もちろん定番の牛タンで(^¬^*)
仙山線(仙台→東北福祉大前)
昼食後は大崎八幡宮へと向かうべく、14:24発の愛子行きに乗車。愛子って「あやし」と読むのですね・・・難読地名だ(^^;
東北福祉大前駅は2007年に開業したばかり。たくさんの大学生に交じって下車しました。
14:55 龍雲院
大崎八幡宮へ向かう前に国史跡林子平墓を参拝。
3年前にも訪ねていますが、前回の写真があまりにショボかったので・・・(^^;
あと、前回は気付かずにスルーしてしまいましたが、こちらは細谷十太夫ゆかりの寺でもありました。上は細谷地蔵で、下は細谷十太夫の墓。
戊辰戦争に際して仙台藩隠密部隊の衝撃隊(からす組)を率いて活躍した細谷十太夫ですが、晩年はこちらで住職を勤めていたそうです。
15:20 大崎八幡宮
そしてやって来ました大崎八幡宮。ここも3年ぶり。
まずは重要文化財の長床。
ところで、なぜ「長床」という名称なのだろう。確かに細長い建物ですが、真ん中が通路になっているので、床が長いわけでもないし('';)ウーン
こちらが国宝の社殿。東北では7棟しかない国宝建造物のひとつです。
国宝くらいはしっかり撮っておきたいという思いから、今回の再訪となりました。
社殿は本殿・石の間・拝殿が一体となった構造。
平成の修復工事で、社殿の装飾が色鮮やかに蘇りました。
ところで最近、御守を集め始めまして、こちらでは楽天イーグルスのマスコットイラスト入りの御守を買いました。
各地の寺社には様々なデザインの御守があって、見ているだけでも楽しいですよ。
仙台市営バス(大崎八幡宮前→仙台駅)
当初は観光路線バスのるーぷる仙台を利用するつもりでしたが、激混みだったので一般路線バスに切替えました。ここからなら仙台駅行きはたくさんありますし、料金も若干安いですしね*2。
次の目的地は瑞鳳殿ですが、16:00を過ぎてるーぷる仙台の最終便は既に行ってしまい、夜間特別運行の便も17:20まで無いので、どうしようかと迷いましたが、結局歩いていくことにしました。足の痛み(付け根と膝)は増していましたが、経験からいってまだ大丈夫と判断。
17:00 経ヶ峰歴史公園(瑞鳳殿)
判断は正しく、時間はかかりましたが無事に到着。
昨年は金曜に開催された特別ライトアップが、今年は土曜になったので、満を持しての訪問。拝観料は通常と同様、500円です。
手水場の龍もライトアップされていました。
残念なことに涅槃門は来春まで工事中。
石段を登ると拝殿の向こうに見えてきました!
伊達政宗の霊廟である瑞鳳殿。
昼間の姿は2度見ていますが、想像していたとおりライトアップされた姿も素晴らしい♪
驚いたことに他に観光客が誰もいませんでした。期間限定、しかも土曜のみのイベントですから、ごった返しているかと不安もあったのですが・・・少し拍子抜け。でもまあラッキー☆ お陰様で気兼ねなく撮影に没頭することができました(*^^*ゞ
さすがに18:00近くになるとポツポツと観光客がやって来るようになりましたが、それでも静かなものでした。
感仙殿(伊達忠宗霊廟)と善応殿(伊達綱宗霊廟)もライトアップされていましたヨ♪