日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

その時歴史が動いた/実朝暗殺/NHK総合

800年前の日本を揺るがした殺人事件、鎌倉幕府3代将軍・源実朝暗殺。これまで将軍の座をねらった甥の公暁が、怨恨によって凶行におよんだとされてきた。しかしこの事件には、実はその陰に知られざる陰謀があった。政治路線をめぐって対立する鎌倉武士たち、そして幕府打倒をもくろむ後鳥羽上皇北条氏か?三浦氏か?朝廷か?それとも…?何者かの思惑と策謀が、実朝に悲運をもたらす。
百人一首にも選ばれ、歌人として有名な実朝は、幕府の実力者である北条氏の操り人形で和歌も現実逃避の趣味だったといわれてきた。ところが、当時の史料の分析がすすむにつれ、実朝は理想の世を目指して、意欲的に政治に取り組んだことが明らかになってきている。実は、実朝がそのような政治に力を注ぐ人物であったからこそ、暗殺されるにいたったのではないか、という新説があらわれ、有力になってきている。実朝が政治に託した夢こそが、やがて実朝に暗殺という悲劇を招くこととなったというのだ。なぜ、和歌を愛し政治に情熱を注いだ若者は殺されなければならなかったのか?事件を引き起こした黒幕は、いったい誰か?新史料や最新の研究成果を交えて、のちの武士の時代を決定づけた実朝暗殺事件の真相に迫る。
(番組公式サイトより)

実朝はなぜ殺されたか? 坊やだったからさ*1


と、毎度お決まりのネタですいません。
今回は本郷和人氏がゲスト。内容は、源実朝が傀儡ではなく政務を執っていたこと、実朝暗殺が北条義時を中心とした御家人による所謂「王殺し」だということ。ここまでは、本郷氏の著書『新・中世王権論―武門の覇者の系譜 (人物選書)』に沿ったものであったが、「俗説」と否定した朝廷による源実朝「官打ち」の件を紹介していたのはどうしたことか?
しかも「官打ち」の史料が『承久記』って、軍記物語じゃありませんか。もっと信憑性のある史料はなかったのか。ないとすればやはり俗説である可能性が高いワケで。
だいたい「官打ち」って、源実朝に関する話以外に聞いたことないぞ。