日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

周遊きっぷ岡山・倉敷ゾーンの旅/2日目/備中松山・倉敷・赤穂線沿線

6年ぶりに備中松山城を訪問しました。現存十二天守のひとつを擁する名城。真夏に登るのは大変ですが、それだけの甲斐のある城です。
その後は、倉敷で美観地区を観光し、夕方は赤穂線沿線を巡るという1日になりました。


(1/29更新完了…冒頭写真は松蓮寺の石垣群)

特急やくも1号(岡山→備中高梁

7:05発の特急で一路備中松山へ。日曜早朝なので自由席もそれほど混んではいません。


この特急「ゆったりやくも」の愛称が付いています。


終点は出雲市駅。また山陰に行きたいナア・・・ま、今回はお預けですけど。


岡山を出て、倉敷を過ぎて高梁川沿いを北上すると、晴れていた空にだんだんと雲が増えてきました。川もだいぶ濁っています。
昨晩、備中北部に大雨注意報が出ていたので、そのせいでしょう。一晩明ければ晴れるだろうとたかをくくっていたのですが、ちょっと心配になってきました。


岡山から30分余で到着。


うーん、やっぱり曇っています。
とはいえ、ここまで来たからには登城しない選択はありえません。歩いて備中松山城へと向かいます。

有終館跡

城下に設けられた備中松山藩の藩校跡。現在は幼稚園になっています。

御根子屋跡

備中松山城は山上にあって不便なため、山麓に藩主居館兼政庁の御根古屋が築かれました。



現在は高梁高校の敷地となっていますが、見事な石垣は健在。

備中松山城

写真多数のため別記事にて。


備中松山城の写真一覧 - 日本史日誌

頼久寺

下山後はちょっとだけ寺院めぐり。
もとは足利尊氏が諸国に建立した安国寺のひとつ。備中松山城主上野頼久に因んで頼久寺と改称したそうです。
関ヶ原合戦の後、備中国奉行として入部した小堀正次・政一(遠州)親子は、当寺で政務を執っており、そのためか、石垣が築かれていて小城塞の体を成しています。



小堀遠州の作庭になる枯山水庭園。国指定名勝。拝観料300円。
美しい庭園です。ただ、枯山水は真夏だとちょっと味わいに欠けますね。それと拝観者が思いのほか多くて、あまりのんびり出来る雰囲気でなかったのも残念。まあ日曜の昼近くですから致し方ないのですが。

松蓮寺

出城の役割を担っていたという石垣群をまた見たかったので立ち寄りました。やはり壮観ですねえ。
ただ、白漆喰の剥落が目立つのが気になります。


ちなみに隣の薬師院は「男はつらいよ」のロケ地。

特急やくも12号(備中高梁倉敷

備中高梁駅へ戻る途中、出雲市行のやくも号がやって来るところを撮影。先頭はパノラマカーでした。パノラマカーはやくも号の一部だけなので、ここで出会えたのは僥倖でした。
まあ、乗れるのが一番ですけど、グリーン車なので今回は見られただけで充分。


駅まで戻って来ました。伯備線を引き返し、次は倉敷へと向かいます。


12:05発の岡山行に乗車。自由席混んでるかも、と心配しましたが、無事に席を確保できました。


20分余で倉敷駅到着。南口を出て美観地区を目指して歩きます。

大橋家住宅

駅から徒歩10分ほど。美観地区の手前でまずは商家建築を見学します。


重要文化財。入館料500円。











純和風建築の中で、何故か居間だけ洋風テイスト。奇妙な壁時計があったり、なかなか面白いところです。撮影が楽しい。


さて、出入口である長屋門ですが、


その長屋門の東半分は居酒屋になっています。こっちもちゃんと重要文化財です。



ランチもやっているので、お腹も空いたことですし、ここで昼食にしました。

倉敷美観地区

岡山県有数の観光スポット。重要伝統的建造物群保存地区
倉敷駅からですと徒歩10分以上かかるので、普通は駅からバスに乗るんでしょうかね。
夏休み中で日曜の昼過ぎ、しかも快晴とくれば、当然ながらたくさんの観光客が来ています。





美観地区のメインである倉敷川。
川沿いは柳が生い茂っていたお陰で、観光客があまり目立たないように撮れました。


こちらは倉敷川沿いに立つ大橋家住宅(重要文化財)。
非公開のためか、気に留める人もおらず皆さん素通り。



この界隈の路地は海鼠塀や築地塀で、歴史的な風情を感じさせてくれます。

井上家住宅

美観地区のもうひとつの重要文化財



日曜日のみ公開されています。ただし立入は土間のみで、あまり見て回れないのが残念。

倉敷チボリ公園

倉敷駅に戻って北口へ。こちら側には倉敷チボリ公園がありましたが2008年に閉園。
どうなっているか気になったのでちょっと寄り道。駅前広場の向こうが跡地です。工事中でした。
このときは何が出来るのか分からず仕舞いだったのですが、11月にショッピングセンターとアウトレットモールがオープンしたとのことです。


チボリ公園の名残がある駅前広場には、園内から移設したというアンデルセンの銅像がありました。

山陽本線赤穂線倉敷→岡山→邑久)

倉敷を後にして、ここからは赤穂線沿線めぐりへと向かいますが、寄り道したせいで赤穂線直通列車が行ってしまい、岡山駅で乗り継ぎ。
そして岡山から乗ったのがこれ。いわゆる末期色(真黄色)と言われる列車です。初めて見ましたが・・・確かにこれはちょっと・・・ねぇ。


岡山から約25分の邑久駅(おく)で下車。瀬戸内市役所の最寄駅ですが、何ともこじんまりとした駅です。

門田貝塚

駅から徒歩5分ほど。弥生時代の集落遺跡で、竪穴式住居が復元されるなど公園として整備されています。国指定史跡。

赤穂線(邑久→香登


続いて2駅先の香登駅(かがと)へ。

丸山古墳


駅の南側に見える小山は古墳です。国指定史跡。

赤穂線香登→伊部)

香登のお隣、伊部駅に到着。伊部は備前焼で知られる陶芸の街です。



駅舎は備前焼伝統産業会館になっています。

伊部南大窯跡

駅の南側には、江戸時代の窯跡が。国指定史跡。
なお、伊部西大窯跡と伊部北大窯跡(ともに国史跡)もあるのですが今回はパス。日没前に最後の目的地へと向かいます。

赤穂線(伊部→西片上

備前市の中心地区に位置する西片上駅ですが、小さな無人駅でした。

真光寺

西片上駅から国道2号を西へ徒歩数分。真言宗の古刹です。



本堂および三重塔が重要文化財です。

赤穂線西片上→岡山)


本日はここまで。18:32発の岡山行きで帰ります。西片上から岡山までは約50分。