日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

天鏡閣と福島県迎賓館特別公開

明治41年、有栖川宮家別邸として竣工し、のちに有栖川家の祭祀を継承した高松宮家の別邸となった洋館・天鏡閣。そして大正11年竣工の和館・福島県迎賓館(旧高松宮翁島別邸)。どちらも重要文化財です。
この日は「福島県迎賓館 夏の特別公開」に参加して、双方のガイド付き見学会に、ロイヤルティー&スイーツをいただきました。参加料800円。


(11/6更新完了)

天鏡閣

集合時間(10:15)の10分前に到着。
レンガ造りの表門も重要文化財です。




こちらは正面玄関ですが、見学受付へは向かって左手へ回って下さい。


見学受付はこちら側です。


現在、受付兼売店となっていますが、ここはかつて調理場でした。



受付を入って真っすぐ進むとオシャレな部屋に行きあたります。ここは食堂。


通常は立入禁止ですが、ガイド付き見学会の後はこちらでロイヤルティー&スイーツをいただくことになります。


こんな感じで。
ちなみに天鏡閣のガイド付き見学会は普段も行われており、オプションでロイヤルティー&スイーツを楽しむこともできます。


さて食堂ですが、よく見ればシャンデリアがひとつありません。痕跡から察するに震災で落下したものか。


また震災の被害は食堂以外でも。2階の壁面にはひび割れが見られました。


被災により2階で見学できない場所が少しありましたが、ほぼ問題なく見学できます。こちらは食堂隣の客間。


別角度から。


客間のシャンデリアに金色のエンジェルを見つけると幸福が訪れる、なんて話があるそうですが・・・これかなぁ?



各部屋には暖炉が設置されており、そのうえ異なる色のタイルが敷かれているとか、どんだけ凝ってるの!


客間の隣は撞球室。つまりビリヤードルーム。
坂の上の雲」のロケ地として使われたそうです。




1階廊下には高松宮愛用のゴルフクラブが展示されていました。ガラス製とか珍しそうなのが並んでいました。


続いて2階へ。


バルコニーにも出られますが、正面を木々に遮られて眺望が効きません。かつては猪苗代湖が望めたそうですが・・・まあ木々も生長するので仕方ないですね。


2階トイレ。水洗ですよねコレ・・・凄い。


客室。


御居間。奥と手前と2室あり、シンメトリーになっています。


御座所。


2階風呂。風呂桶は当時のものではないとのこと。



廊下の各所にはこのような呼出用受信機が設置されていました。形状復元だけなのが残念。


「天鏡閣」の名付け親は、竣工翌月に行啓した大正天皇(当時皇太子)。その大正天皇御筆の額。


こちらは離れの別館。


1階のみですが見学も出来ます。


猪苗代湖畔の動植物の写真などが展示されていました。


敷地には天鏡閣を建てた有栖川宮威仁親王の銅像。東京築地の海軍大学校前から当地に移されたものです。

福島県迎賓館(旧高松宮翁島別邸)

天鏡閣から南に数百メートルのところに位置しています。特別公開ではワザワザ車で送迎してもらえます。


高松宮有栖川宮威仁親王の慰子妃の保養のために建てた純和風住宅。館内を見学できるのは特別公開の参加者のみ。ただし庭だけは通常時も見学できるようです。


正面玄関。特別公開の出入りは脇玄関から^^;


贅沢な畳廊下。非常口の誘導灯はもうすこし何とかならなかったものか・・・。


松の間。最も華やかな部屋です。



細部にまでこだわりが見てとれます。


釘隠しは松。


こちらは梅の間。


釘隠しは梅。


そして竹の間。


震災で壁が崩れる被害が出ていました。


釘隠しはもちろん竹。


風呂。


最後は庭へ。


南端の東屋からは猪苗代湖が望めます。右端に見えるのが翁島


航行中の遊覧船が見えました・・・こ、この形状は^^;



これにて見学会は終了。車で天鏡閣の駐車場まで送ってもらい、そこで解散ですが、御好意により天鏡閣に戻ってもう一度ゆっくり撮影させていただきました。ガイドを受けながらの撮影は、どうしても慌ただしくなってしまうので、大変有難かったです。


ちなみに今回の参加者は私の他は若い夫婦が一組だけ・・・定員30名で、このくらいの人数なら、土曜日ですから埋まっているものとばかり思っていましたので拍子抜けしました。まあ、見学には人数少ない方が良いので個人的には嬉しい誤算ではありましたが、これもまた震災の影響だったのかもしれません。