日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

最後の青森・函館フリーきっぷ旅/2日目/函館・大沼ドライブ

レンタカーを借りて、函館郊外や大沼など亀田半島をめぐってきました。
残念ながら朝から雨がパラつく生憎のお天気。止んでいる時間も長かったのですが、激しく降って大荒れになる時間帯も。というわけで、素晴らしい風景を楽しみながらのドライブ・・・は、儚い夢と消えました。悔しい!(>_<)


(11/7更新完了…冒頭写真は五稜郭箱館奉行所

四稜郭

8:00に函館駅前の駅レンタカーから出発。最初にやって来たのは四稜郭。五稜郭から北へ3kmに位置する堡塁です。
五稜郭に比べて遥かにマイナーで、ご存じない方には「四稜郭」だなんて、まるで冗談のように思われることでしょうが、実在する国指定史跡です。
函館を占拠した榎本武揚らの旧幕府軍が、五稜郭北側の守りを固めるために僅か数日で築いたもので、五稜郭のような石積みは一切なく、規模もかなり小さいです。



南側に設けられた唯一の虎口。


内部は原っぱ。何もないので広く感じます。


四隅には土塁に登る坂が取り付けられています。



こうして見ると中世城郭と区別が付きません(^^;

五稜郭

函館市芸術ホールの駐車場に止めて、五稜郭内に今夏完成したばかりの箱館奉行所にやって来ました。


ちなみに今年1月に来た時はまだ復元工事中でしたね。ほとんど外観は出来あがっていましたけど。


箱館戦争時には砲撃の目印になってしまった太鼓櫓も復元されています。


入館料は500円。既に多くの観光客が訪れていました。







空いていないので、思うようには撮影できませんでした。特に大広間は。
まあ、粘ったのでそれなりの戦果はあがったかな。


真新しい古式のトイレ。小便器もあったのか(笑)


屋根組が見えるように天井板が一部取っ払われていました。


太鼓櫓への階段。残念ながら立ち入り禁止。


階段の裏側に太鼓がありました。


復元された箱館奉行所の隣に駐車場? いいえ、こちらも箱館奉行所の跡。


復元されたのは全体の3分の1で、あとは平面遺構表示となっています。


また、かつて函館博物館五稜郭分館のあった場所には、土蔵が外観復元されています。

旧岩船氏庭園(香雪園

明治時代、函館の豪商岩船峯次郎が築いた庭園で、無料公開されています。国指定名勝。
雨に濡れて、しっとりと良い感じ。


誰もおらず、静けさに包まれていました。ここは函館一の穴場かと。


一か月早かった。紅葉の時期は間違いなく美しいでしょうね。


園亭も入場無料。




園亭からガラス越しに眺める庭園も乙なもの。

志苔館跡

渡島半島沿岸に築かれた道南十二館のひとつ。国指定史跡。
函館空港



見事な土塁と堀が残されています。


内部は広々とした原っぱ。


西側彼方には函館山が望めます。山上は霧がかかっているなぁ。



海は間近。館跡は海岸段丘の断崖上に築かれたことがわかります。


館跡の北側には函館空港があるので、飛行機の発着も見られます。

大船遺跡

川汲峠を越えて、亀田半島の北側へ。
中空土偶(国宝)の発見をきっかけに発掘された縄文遺跡です。国指定史跡。


大船遺跡埋蔵文化財展示館は入場無料。


ずらりと展示された土器。


屋外には復元された竪穴式住居などが展示されています。



この後、海沿いの国道278号線を北へ。そして雨が激しくなってきました。海も大荒れで激しい波しぶきが立つほど。

砂原陣屋跡

大雨の中で到着。ここは蝦夷地警備のため南部藩が築いた陣屋跡です。国指定史跡。



土塁がぐるりとめぐるだけの、非常に単純な方形館でした。

大沼公園

駒ヶ岳の北側をぐるりと回って、大沼公園まで来ました。駅近くの蕎麦屋で昼食。


もともと大沼公園に来る予定は無かったのですが、時間にゆとりがあったのと、雨も止んだので少しは楽しめるかなと思いまして(^^*


しかし曇天では魅力も半減。


それにご覧の通り、駒ヶ岳が霧に隠れてしまって(/_;)シクシク


天気が良ければこんな感じに迫力のある姿が拝めるのですがね。2008年3月のときの写真です。

日暮山展望台

大沼・小沼が見渡せる展望台。駐車場から50mほど登ったところからの眺めは抜群でした。


しかし晴れていれば、この左端に駒ヶ岳の雄姿が見られたのに・・・くっ(>_<)

松前藩戸切地陣屋跡

西洋式築城術で築かれた陣屋。形状は四稜郭と同じですが、規模は遥かに上回ります。国指定史跡。


土塁は高く、堀も深い。


しかしこの陣屋も箱館戦争では、旧幕府軍を相手に守り切れず放棄されました。


門を入ると、正面に土塁が設けられています。侵入した敵をあそこから狙い撃ちにするわけです。この構造は五稜郭と同じ。


土塁から門を見るとこのような感じ。


陣屋内は、建物跡が平面表示されています。


大砲入跡。大砲入とは聞きなれぬ言葉ですが、台座と考えてよいものか。


陣屋内側の土塁は若干傾斜緩めで、二段になっています。

茂別館跡

17時を過ぎて暗くなってしまいましたが、ドライブの最後に函館湾西岸の茂辺地まで来ました。
道南十二館のひとつで国指定史跡。館跡には矢不来天満宮が鎮座しています。


あまり遺構らしいところを見つけられず。暗い中で歩き回るのも難しいので、消化不良になってしまいました(^^;

函館バス(函館駅前→函館山

18時過ぎに函館駅前に戻り、レンタカーを返却。そして函館の〆としてバスで函館山へと向かいました。運賃は片道360円。昨日20円余ったバスカードをここで使用(笑)

函館山

茂辺地からも函館山の山頂部に霧がかかっていたのが見えていて、それでも時間が立てばと甘い期待を抱いていたのですが・・・やっぱり駄目でしたorz


それでも一瞬だけ霧の晴れ間があって、なんとか夜景を見ることが出来ました。その瞬間は展望台から歓声が湧き上がりました(笑)が、まあ30万ドルの夜景といったところでしょうか(^^;

函館バス函館山→函館駅前)

帰りもバスで函館駅前まで。


夕食は函館朝市で。

特急スーパー白鳥44号(函館→青森)

20:33函館発の特急で青森へ。やはり夜は自由席もガラガラです。


22:20青森駅到着。駅前のバスターミナルが新しくなっていました。
しかし青森駅前はホテルが相次いで潰れるなど衰退している模様。今年1月に泊ったホテルも、その月のうちに潰れていたのにはビックリしました。果たして新幹線新青森開通で巻き返せるのか。



今回のドライブは過去最長の190㎞越えを果たしました。北海道の道は走りやすいですねぇ、やはり本州とは違います。あとは何度も言いますが、天気さえ良ければ・・・ね。