日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

シルバーウィーク三連休パスの旅/3日目/盛岡市・花巻市

早朝より青森から盛岡へ移動。
当初は八戸でレンタカー*1を借りる予定でしたが、計画の出遅れが響いて予約が取れませんでした。シルバーウィークを舐めてました(;_:) というわけで計画を変更。レンタサイクルを利用して盛岡をめぐることに。
盛岡だけでは時間が余るので、花巻にも立ち寄ります。この日にダム放流を制限して宮沢賢治ゆかりのイギリス海岸を出現させる、というニュースを数日前に知り、これはちょうどいいということで決めたのでした。


(10/17更新完了…冒頭写真は岩手銀行旧本店本館)

特急つがる6号(青森→八戸)

一夜を明かしたのみで青森駅を後にします。
実のところ今日の予定が盛岡行きに変更になったことで、青森まで来る必要は全く無かったんですけどねぇ・・・秋田か盛岡に泊まれればよかったのですが、どちらも宿が取れず、こうなりました(^^;



6:44青森始発の特急に乗車。普段はスーパー白鳥(函館-八戸)として活躍しているJR北海道の車両です。早朝ということもあって、自由席でも終点八戸まで空いておりました。八戸までの1時間、私はほとんど寝ていました(-_-)Zzz

東北新幹線はやて6号(八戸→盛岡)

はやては全席指定ですが、八戸・盛岡間は空いている席に座ることが出来るので、ここでも残りひとつの指定枠は使わず。


2年半ぶりに盛岡下車。


駅近くの開運橋から岩手山を眺める。前回よりはクッキリと。でもやっぱり若干霞んでいるような・・・あとやっぱり雪化粧した姿の方がいいな(^^;


さて、レンタサイクルは開運橋のたもとにある佐々木自転車で取り扱っています。1時間につき200円(最大1000円)。今回は4時間800円でした。

9:10 岩手銀行旧本店本館

辰野金吾の設計による煉瓦造りの建築。重要文化財
現在は中ノ橋支店として使用されており、見学は平日の業務中のみです。
ちなみに、交通量の多い国道106号沿いに建っているので、写真が撮りにくいという難点あり。そのため今回は真っ先にやって参りました。もう少し早く来られればなお良かったのですが、休日のこの時間ならマズマズではあります。

9:30 旧中村家住宅

こちらは盛岡市中央公民館の敷地に移築された商家「糸屋呉服店」。重要文化財


入場は無料です。



通りに面したみせ先。外側の格子戸と内側の蔀戸で二重に戸締まりできるようになっています。
この他、様々な防犯の仕掛けがあって、実演で見せていただきました。他のところでも同じ仕掛けはあるのでしょうが、今まで目にしたことがなかったので、非常に興味深かったです。




昨日、鶴岡の丙申堂でもみた階段箪笥がココにも!


階段箪笥を登って、二階座敷も見学できます。



10:25 もりおか啄木・賢治青春館(旧第九十銀行本店本館)

市街地に戻ってきました。岩手銀行旧本店本館のすぐ近くにあるのですが、開館が10:00なので後回しにしたのでした。ここも重要文化財
それにしても、相変わらず電線電柱が多すぎて・・・邪魔だ(>_<)




館内は見学無料。石川啄木宮沢賢治の展示が中心で、喫茶コーナーが併設されています。また、そこかしこに銀行の名残が見られます。

10:50 岩手大学農学部旧本館(農業教育資料館)

続いてやって来たのは岩手大学のキャンパス。農学部エリアの一角に立つこの重要文化財建築がお目当てです。
入館料は140円。ただ、館内は撮影禁止で、展示物にもあまり興味がないので早々に辞去。


周辺は農学部附属植物園です。


OB*2である宮沢賢治の像、というか奇妙なオブジェもあったり(笑)



帰りは旧門番所や旧正門(共に重文)を見て、ここから次の目的地へと向かいます。

11:45 志波城跡

北上川を越え、JRの線路を越え、雫石川を越え、はるばる盛岡南西部の郊外までやって来ました。
志波城は古代城柵のひとつで、対蝦夷最前線にあり、坂上田村麻呂によって造営されました。現在は志波城古代公園として整備されています。国指定史跡。
ちなみに上の写真は延々と続く外郭ライン。築地塀の復元は一部だけで、あとは並木で代用されているのが面白いですね(笑)


田園風景と古代城柵の組み合わせ。なかなか良い感じですが、送電線が割り込んでしまうのが残念です。


復元された外郭南門。


外郭南門の両脇に続く築地塀。塀の前には少し浅めの堀も。


外郭南門から政庁南門へ南大路が続いています。


政庁南門、そして築地塀が復元されていますが、こちらは極一部のみ。


志波城の中心、政庁跡は現在のところただの野原。しかし現在も工事中でしたので、今後は変貌するかもしれませんね。

東北本線(盛岡→花巻)

自転車を返却し、普通列車で花巻へと移動。今日は駅構内の蕎麦屋で昼食です。

14:30 イギリス海岸

花巻駅から東に向かって歩くこと30分弱。東北随一の大河、北上川が見えてきました。


国指定名勝のイギリス海岸は、水位の下がったときに現れるこの辺りの泥岩層がイギリスの白亜の海岸に似ていることから宮沢賢治が命名したそうです。
近年はダム治水によって水位が安定し、泥岩層は見られなくなっていましたが、宮沢賢治の命日にあたる今日、ダムの放流を制限してイギリス海岸を復活させようと試みられたのでした。


http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090922ddm041040008000c.html



というわけで、泥岩層が顔を出していました。ヌルヌルしていて滑ります。危うく転びそうになりました(^^;




しかし、かなり水位が下がったとはいえ、昔の写真でみるような「白亜の海岸」にはほど遠いです。賢治の眺めた景色はもう見られないのかもしれませんね。

15:10 花巻城跡

旅の締めくくりに城めぐり(^^;
花巻城は盛岡藩南部家の支城。この円城寺門はその遺構です。現在は鳥谷崎神社に移築されています。


こちらも遺構の時鐘。現在は市役所近くにあります。


そして鳥谷ヶ崎公園となっている本丸跡へ。公園の入口には土塁が見られました。土塁の裾部に見えるのは石垣の痕跡?


復元された西御門。


西御門の先はだだっ広い広場になっていますが、誰もいませんでした。

東北本線(花巻→北上)

北上へは2駅10分。

東北新幹線やまびこ62号(北上→大宮)

16:29発の列車で帰途に就きました。


シルバーウィークはまだ2日も残っているわけですが、疲れも溜まったので、本日で切り上げることにしました。この連休中はどこも人が多いので、無理する必要もないかな、と(^^;
それに継ぎ接ぎ行程なので、区切りもつけやすいですしね。旅先に行ったきりだと、そう簡単に踏ん切りはつけられませんから。まぁ、今までの長期遠征では、途中で帰りたくなったことはありませんけど(笑)


さて、その代わりといってはなんですが、連休明けの土日にも出かけることにしました。乞う御期待!

*1:三連休パス利用者は駅レンタカーが2000円で利用できるので。

*2:当時は盛岡高等農林学校。