日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

周遊きっぷでいこう!山陰紀行/5日目/米子市・大山町・倉吉市・鳥取市

本日よりは鳥取攻略編に突入。まずは米子と倉吉をめぐり、期間限定公開していた大山町の門脇家住宅を訪れ、最後に定番の鳥取砂丘


(5/26更新完了…冒頭写真は米子城天守台と米子平野)

8:10 感応寺

宿で借りた自転車を駆って米子観光からスタート。
まず始めに訪れた感応寺。境内裏手の山腹に米子藩主中村一忠の墓があります。関ヶ原の戦い後、伯耆国を与えられ米子城を完成させましたが、継嗣無きまま早世し、中村家は改易となりました。

8:25 米子城跡


二の丸枡形の石垣。石垣前に何台も駐車していて、部分的にしか撮れませんでした(T-T)


枡形から先へ進むと長屋門が見えてきます。旧小原家長屋門(市指定文化財)。
残念ながら城郭遺構ではありませんが、米子唯一の武家屋敷遺構です。


米子城は湊山に築かれた山城です。というわけで山頂の本丸へはちょっとした山登り。でも10分足らずで天守台を始めとする石垣群が迎えてくれますよ。


こちらは四重櫓の櫓台石垣。吉川広家天守として築いたといい、米子城にはその後に中村一忠が築いた五重天守と2つの天守が並立していたのでした。
しかもそれは鳥取藩の支城となった後もそのまま変わらず、御三階櫓(天守代用)の居城鳥取城を凌ぐ威容を誇ったという特異な城郭なのです。


本丸への入口・鉄門跡から振り返ると彼方に大山の雄姿が。


天守台の礎石。


そして米子城の魅力は何と言っても本丸跡からの眺めの良さ。大パノラマが広がります。
西側を見れば眼下に中海が望め、


北側には米子港。彼方には美保関も。
しかし写真ではこの大パノラマを表現するのは難しいですな・・・動画にすれば良かった(-"-;)


ちなみにココで悩まされたのが蜂。サイズからするとスズメバチだったかも? しかも何匹もいて、四方を取り囲まれたときは流石に焦りましたが、静かに速やかに包囲を突破。その後も何事もないかのように振る舞っていたら、無事切り抜けられました(^。^;)


最後に内膳丸へ。天守台からも見えます。


内膳丸跡からも本丸石垣が見えました。

9:30 後藤家住宅

後藤家は廻船問屋として栄えた商家。内部非公開です。重要文化財


市内を流れる加茂川沿いには、後藤家以外にも土蔵が見られ、かつての繁栄ぶりが偲ばれます。

9:55 深田氏庭園

個人宅のため見学には要事前予約です。10時に予約しており、見事に5分前に到着。


御当主の案内を受け、国指定名勝の庭園を鑑賞しました。見学料は250円。
深田氏は当地の豪族で、後醍醐天皇隠岐へ流される途中、当館に立ち寄ったと伝わるそうです。
庭園は江戸時代に大幅な改修を受けるも鎌倉・南北朝期の特徴を残しているとか。正直、様式とかは分かりませんが、武家らしい無骨さ、荒々しさは伝わってきました。

山陰本線普通列車(米子→大山口

11:16発の列車に乗ること約20分。
大山口駅にはコインロッカーが無いので仕方なく、目的地まで20分の道のりを、大きな荷物も担いでえっちらおっちらと歩きました。

11:55 門脇家住宅

ここは所子地区という小さな農村集落。しかし屋敷はそれぞれ大きく、また土塀の続く路地は格調高く、まるで武家屋敷地のようです。


その中でひときわ大きな屋敷が大庄屋であった門脇家住宅です。重要文化財
普段は非公開で、一般公開は春秋の年2回。このゴールデンウィークがその期間ということで、万難を排して*1駆けつけたのでした。入場料500円。





ゴールデンウィークなだけに、たくさんの見物客がいましたが、天運にも恵まれ、人々が一斉に捌けた瞬間を狙って手際よく主屋内部を撮影(^_-)-☆パチッ


邸内には土蔵も建ち並んでいました。

山陰本線普通列車大山口倉吉

再び荷物を担いで駅へ戻り、12:53発の列車で倉吉へ移動。約50分で到着です。
日本海沿いで風が強いのか、沿線各地で風車を見かけました。


倉吉では、駅前の倉吉ほっとプラザ(観光案内所)で無料レンタサイクル(16:30まで)を利用して、国指定史跡めぐりへと出発。

14:15 山名寺

境内裏手の山腹に三明寺古墳(国指定史跡)があります。


傍らには山名時氏の墓がありました。足利直冬を担いだりして山陰で暴れ回った人です。山陰の守護大名山名氏繁栄の基礎を築いた人物です。

14:40 伯耆国府跡 不入岡遺跡

国指定史跡。倉庫群だったらしいですが、今は礎石(?)がゴロンゴロンと無造作に置かれてあるだけでした。

14:45 伯耆国府跡 法華寺畑遺跡


国指定史跡。ここは官衙から国分尼寺に転用されたとか。史跡公園として整備されています。

14:55 伯耆国府跡 国庁跡

国指定史跡。国府の中枢が置かれた地ですが・・・だだっ広い野原が広がっていました。整備された法華寺畑遺跡を見た後だっただけに、ボウボウに伸びた草むらに呆然。

15:00 伯耆国分寺跡

国指定史跡。史跡公園として整備されています。お年寄りがゲートボールに興じていました。



その後、赤瓦・白壁土蔵の町並みのある市街地へと向かったのですが、予想以上にかなりの人出で、なおかつゆっくりしている時間も無くなってしまったので、今回は撮影を諦めて、自転車で通り抜けるだけとなりました。

15:40 大御堂廃寺跡

国指定史跡。更地が広がっていて、ちょっと殺風景。

特急スーパーはくと12号(倉吉鳥取

遅い昼食を軽く食べてから自転車を返却。
16:24発の特急で鳥取まで。30分足らず。倉吉発なので自由席でもそれほど混んではいませんでした。

日ノ丸バス(鳥取駅→砂丘センター展望台)

鳥取駅前の宿にチェックイン。17時を過ぎたばかりで、まだ外も明るいので、夕暮れの鳥取砂丘へと繰り出すことにしました。周遊きっぷなら鳥取砂丘までのバスもフリー区間ですしね。
しかしこれが大失敗でした。開催中の世界砂像フェスティバルへ向かう車で道路が大混雑! 18時前には到着するはずが1時間も遅れたのでした(;_:)

19:00 鳥取砂丘

既に日も暮れました。それでもまだかなりの人が来ています。


馬の背と呼ばれる尾根筋には人々が群がってます・・・こうして見るとゴミのよう(笑)
私も行ってみたかったのですが、暗くなってきたので無理せず引き返しました。色々と疲れましたし(^^; いずれリベンジしたいですね。
それと世界砂像フェスティバルはライトアップしているということで、向かうつもりでいたのですが、それも取りやめにしたのでした。

*1:山陰本線普通列車は本数が少なく、ここ一ヵ所に立ち寄るだけで時間を大きく割くことになることとか、最寄駅にコインロッカーが無いこととか。