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日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

天地人 第5回「信長は鬼か」

前々回放送分。
風邪をひいてしまった影響もあり、遅くなりましたが、今週中には何とか追いつけるように頑張りたいと思います。


さて、岐阜へ遣わされた使者の一行に加わった兼続クン。信長に拝謁したり、秀吉や石田三成と出会ったりしていましたが、言うまでもなくこれらは虚構のこと。この時期に岐阜へ使者が送られたという記録もなく、完全な創作です。
虚構なのだからせめてストーリーは説得力を持たせて欲しいところですが、信長との対面は万能キャラの長澤まさみが仲介役だし、兼続を殺すなら力ずくで行えばいいところを、わざわざ石田三成との出会いを演出するために暗殺という手段を採ったりと、今年もご都合主義は健在ですな(´д`)

天正二年(1574)4月の越前は戦乱状態

兼続たちは越前三国湊から陸路(6日)で岐阜へ赴いた、という設定になっていましたが、これだと越前を縦断しなければなりません。敦賀から近江経由の方が早いと思うのですが。
それだけでなく、この時期の越前が大変なことになっていることが完全に無視されています。前年に朝倉氏を滅ぼした信長は、降ってきた朝倉旧臣を越前国内に配しておきましたが、天正二年の年明けには朝倉旧臣たちの対立から戦乱状態となり、5月には越前一向一揆が一国を支配する状態となってしまいました。
つまり、返礼品を運びながら、紛争地帯しかも敵国*1を6日で通過するなんてことは、とても考えがたいことであり、実現できたとすればそちらの方がドラマになりうるでしょう。


後半は天正四年に飛んで、織田方との対決に向けて出陣の運びとなりましたが、それもこの年になって本願寺との講和が成立してこそ。本願寺加賀一向一揆とは長年に渡り、越中で対立していましたから、これは重大な出来事です。このように上杉氏(長尾氏)を語るうえで欠かせない彼らの存在ですが、どうやら『天地人』では無視を決め込むようです。

*1:当時はまだ上杉と本願寺は対立関係にある。