日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

篤姫 第22回「将軍の秘密」

取りあえず惰性で見続けています。
薩摩藩邸編では篤姫狂言回しぶりが全開バリバリでしたが、江戸城大奥編ではさすがにトーンダウンしましたね。猪突猛進ぶりは相変わらずですが(笑) まあ、このまま大人しくしているとも思えませんので、嵐の前の何とやら、今後きっと八面六臂の活躍を魅せてくれると思いますよ!(もちろん狂言回しとして)


さて、先週放送分なんですが、上様(徳川家定)が毒を飲まされていたという、安っぽい設定が加わりましたので、その辺について言及しておこうと思います。まずこの話については何の根拠もない創作であるということを言明しておかねばならないでしょう。


家定が毒殺されたとする風聞もあったようですが、それは死の直前に盛られたというものであって、長年飲まされていたという類のものではないようです。しかもそれとて一橋派失脚という政争の直後というタイミングがもたらした憶測に過ぎません。


また、確かに徳川家定の兄弟姉妹20数人は皆早死にしており、異常なことではあると思いますが、皆毒殺されるようなことがあり得るでしょうか? 20数人が次々に毒殺されているのに、誰も何ら対策を講じないということが果たしてあり得るのでしょうか?(いや、あり得ない)
それに彼らのほとんどが2歳までに夭逝しています。幼児の死亡率の高い時代のことですから、病死であると考えるのに何ら不自然なことはありません。毒殺であるというのであれば、誰がどのような目的で行ったのか、またどのような手法を用いたのか。お毒味役がいるわけですからね。
その辺りの事情を考慮せずに設定として採用したのでは、安易・陳腐と言われても仕方がないでしょう。創作話を織り込むなら、せめて蓋然性には気を付けてもらいたいものです。


それから本日放送分でも、慶福に出された菓子に毒が入っていた(?)、というシーンがありましたが、どうもこのドラマは大奥に毒が蔓延していたという設定のようです。何故一体そうなるのか・・・。