桜を求めて〜自転車遠征/さいたま市岩槻区・幸手市・野田市・坂東市
北海道旅行の旅行記も書き終わらんうちから*1出かけるのもどうかと思いましたが、桜の誘惑には敵わず、ひさびさに愛機で遠征に繰り出すことにしました。
さて、今回一番の目的地は、幸手市の権現堂堤です。県内有数の桜名所というだけでなく、菜の花畑とのマッチングが見事というので、とにかくココは見ておきたい。しかし駅から少しばかり遠く、周囲にこれといった観光地がないため、電車利用の場合、行って帰るだけになりそう。そこで自転車の出番となったわけですが・・・まあ、ちょっと遠いけど、これなら岩槻に立ち寄るのも、関宿や逆井城など公共交通機関利用では行きにくい場所へ足を伸ばすのも自由自在! しかも熱くも寒くもないこの時季はサイクリングには最適! 気持ちよく風を切って、美しい桜を撮りに出発です!\(^o^)/
と、軽いノリで出かけたのですが、現実はそう甘くはなく(-_-)
それでも予定は全てクリアしました。なんと100kmを走破! きっと自己記録を遙かに上回っていることでしょう。こんなに自転車を漕いだのは初めて(^^;;
7:05 岩槻城跡
自宅を6:20に出て、国道16号を一気に西へ。早朝なら空いているかと思いきや、車がバンバン通り過ぎてゆきます。車道しかない陸橋が非常にデンジャラスでしたが、華麗なハンドル捌きで無事到着。快調な滑り出し。ここまでの走行距離13km。
まずは桜並木のお出迎えです。
市街地化により岩槻城の主郭部の遺構は消滅していますが、新曲輪と鍛冶曲輪が岩槻城址公園として整備されています。桜の名所でもあります。
2年前にも訪問しているので、移築城門や空堀・土塁などの遺構には目もくれず、ひたすら桜を撮りまくり。
若干ピークを過ぎている感もありますが、充分満足のいく咲き具合。
それにしても、早朝から来ている人、結構いるんですね。さすがに宴会している人はいませんが(笑)、写り込みを気にせず撮るにはもっと早く来ないといけないようです。
8:05 相野原の一里塚
岩槻城址公園を後にして、ここからは日光御成街道を北上。幸手に向かいます。
ここは2年前*2に来たものの、見つけられませんでしたが*3、それもそのはず、碑も説明板も無いんですって。県指定史跡なのに、全くもう!
9:10 権現堂堤
長かった日光御成街道が終わりを告げると、権現堂堤は目と鼻の先。9:00前には到着したかったのですが、ちょっと遅れてしまいました。スタート時の勢いはどこへやら、早くもスタミナ切れを起こしていましたんで(;^_^A ここまでの走行距離32km。
早速、桜並木の続く土手へ上がると、向こうに一面の黄色が見えてきました!
菜の花畑へ向かうその前に、カワイイわんちゃんが居たので撮らせてもらいました。目線をくれないのが(´・ω・`)ショボーンな感じですけど、何とかこちらを向いた瞬間をパチリ☆
すごい。すごいぜ! 想像以上の菜の花のボリュームに圧倒されます( ̄□ ̄;)!!
桜並木も凄いけど、菜の花を前にしてはそれも霞んでしまいそう。それと菜の花の匂いも凄いです。とにかくもう、ここは色々と凄いとしか言いようがないです(^^;
桜並木に戻ってきました。10:00を過ぎるとだいぶ人が増えてきたようです。土手の下にはブルーシートを広げた花見客がいっぱい。桜も菜の花も楽しめる花見スポットだなんて、ホント贅沢ですよねー。天気も良くて、まさに絶好の花見日和。撮影も楽しいけど、きっと宴会も楽しいことでしょう。
さて、これにて本日最大の目的を達成しましたので、あとはもうのんびりとサイクリングするだけ。続いての目的地である関宿へと向かいます。
10:40頃に出発したのですが、この時間になると周辺の道は大混雑! 駐車場も満車ですし、なんだかえらいことになっていました。車で来るならば、もっと早い時間に着くようにしないと大変ですよ。
その点、自転車は悠々自適で快適です♪なんて、この頃はまだ余裕がありました(^^;
11:30 関宿城跡
江戸川を渡って千葉県へ。旧関宿町にやって来ました。平成大合併により現在は野田市の一部。岩槻もそうですが、かつて栄えた城下町が周辺都市に吸収されてしまうのは淋しいものがありますね。
さて、江戸川沿いのサイクリングロードを北へ向かいます。サイクリングロードの土手にも菜の花が咲いていていたのですが、先に凄いものを見てしまったので、どうしても見劣りしてしまいます(^^;
河川敷特有の猛烈な向かい風の中、ヨロヨロと進むと前方に城郭風の建物が見えてきました。しかし、アレはなんちゃって建物。関宿城は河川改修の結果、城域のほとんどが消滅しています。繋がりの深い古河城と同じ運命を辿っているのが泣ける(T-T)
なんちゃって建物の400mほど手前の土手下に「関宿城址」の石碑が立っています。ここが本丸跡。市指定史跡ですが、特に遺構は見当たらず。ここまでの走行距離40km。
11:50 千葉県立関宿城博物館
なんちゃって建物の正体は博物館です。
裏側に回って、天守(御三階櫓)を撮影。ここも桜が咲いていましたが、ちょっと寂しいかな(^^;
ちなみに往時の御三階櫓は江戸城富士見櫓を模したもので、この模擬櫓を建てるに当たっても模したそうです。確かに似ていますね。
いちおう中にも入ってみました。入館料200円。
展望室からは遙か向こうに利根川が望めました。江戸川との分岐点はさすがに遠すぎて確認できず。
12:55 昌福寺
13:50 実相寺
城下町めぐり再開。移築されてきた関宿城本丸の建物があります。
墓地には終戦時の首相鈴木貫太郎の墓も。関宿藩士の子に生まれ、海軍の長老から昭和天皇の侍従長を務め、二・二六事件で襲撃を受けて瀕死の重傷を負ったりと、なかなか波瀾万丈な人物。故郷関宿には鈴木貫太郎記念館もあるのですが、今回はパスしました。
15:20 逆井城跡
境町から旧猿島町(坂東市)の逆井城跡公園へ。もうちょっとくたびれた感じかと思いきや、意外と小綺麗でビックリ。まあこれはこれで絵になります。
交通の不便な場所なので訪れるのは難しいとずっと思っていたので、まさかこうして自転車で来ることになろうとは。よくぞここまで来たものだと思います。ここまでの走行距離56km。
お陰で肉体的疲労も相当なもの。それに何より自転車に長時間乗っているため、尻骨が痛くなってきました(>_<) サドルが硬いからなぁ・・・これは替えた方がいいのかもしらん。そんなわけでペースはガタ落ちし、何とか到着したものの、このような状態でちゃんと帰れるのか不安が残りました(-"-;)
後北条氏の対佐竹氏戦線の前線拠点。
一般的には知名度の低い逆井城ですが、城ヲタにはよく知られた城郭です。それは土塁や土塀などによる東国の戦国期城郭を復元しているという希少さゆえ。ただし、二層櫓や井楼櫓などの建物は推定復元による模擬建築物。近世城郭と違って史料が少ないでしょうから、さすがにこれは仕方のないところか。
ここにも桜が咲いていました。これは僥倖♪
ただし花見客もいるわけで(^^; ま、他に比べればささやかものでしたけどね。
さらに城内には、関宿城より移築した城門に、茨城県内の大台城の遺構を元に推定復元された主殿と枯山水庭園。県内の大安寺より移築した観音堂(市指定有形文化財)などがあります。
移築と復元による、ちょっとしたテーマパークのよう。
そして本郭へと架かる木橋と櫓門。しかしこれだけ色々あるにもかかわらず、櫓門の先の本郭は殺風景な雑木林というのが対照的で面白い。
芝生が広がり、開放的な二の郭。桜が咲き誇っていて、少ないながらも宴会客もいました。
馬出の浅い空堀を覆うように桜が咲いています。
逆井城は花見の穴場スポットですね。桜はそれほど多くなく派手さもないですが、それが却って良いのかもしれません。ちょっと癒されました(*^_^*)
17:55 権現堂堤
利根川・江戸川を相次いで渡り、戻ってきました。戻って来られましたが・・・ただでさえヘロヘロなのに、始終向かい風に吹かれて思うように進みません。日没までにたどり着けず(--;) ここまでの走行距離73km。
期待の夜桜は、いまひとつ。ライトアップしている部分は極僅かなので、遠目だと全く絵になりません(-"-;) 菜の花も一部ライトアップされていましたけど、昼間の絶景と比べると格段に色あせてしまいます。結論としては、権現堂堤で花見をするなら晴天の早朝こそ最強!ということ。
それでも夜も花見客がわんさか押し寄せて来ました。相変わらず周辺の道路は混雑していましたし。まあ、夜店がたくさん出ているので、お祭り気分を楽しむなら夜もアリでしょう。
19:20頃、権現堂堤を発ち、岩槻へ向かいました。が、これが遠い遠い(^^; 行きも遠く感じましたけど、帰りはなお一層。しかも日光御成街道は街灯が少なくて暗くて、すっごく心細かった(;_:)
20:55 岩槻城跡
必死の思いで到着。ここまでの走行距離92km。
しかしここの夜桜ライトアップも今ひとつ。期待するほどの夜桜に出会うのはなかなか難しい(-"-;)
岩槻で夕食を摂り、そのまま帰宅。岩槻からは意外と早かった。
到着は22:00を過ぎていました。100kmを越える道のりを16時間近くかけての大旅行。我ながらご苦労なことです。もう当分*4、こんな無茶なサイクリングはしたくありません(;^_^A