日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

岩手青森旅行/1日目/平泉町・盛岡市


真冬の東北に行ってまいりました('◇')ゞ
暖冬とはいっても寒がりの私は外に出たくないわけで、ましてや真冬の東北だなんて・・・ねぇ(>_<)サムイ!! でも盛岡と弘前でライトアップイベントやってるって聞いちゃあ、黙っちゃおれんですがな。というわけで三連休パスを使ってルートを組んで、いざ出発。
まず1日目ですが、盛岡城石垣のライトアップ見物をメインに据え、行きがけの駄賃とばかりに平泉を散策する、という贅沢なコースとなりました。



10:30 平泉駅到着

大宮駅から東北新幹線はやてに乗車し、一ノ関にて東北本線に乗り換えて2駅目。やって来ました平泉。平泉訪問は初めて、ってそもそも岩手県の土を踏むのも初めてなんですが、それにしても2時間ちょっとで平泉に来られるのだから便利なもんです。
さて、今回の懸案事項は何と言っても天候。幸い雪は積もるどころかほとんど見えず、寒さも何とか耐えられるレベルでしたが、出発後すぐに降り始めた雨に長く苦しめられることになりました。。。(-"-;)

10:45 観自在王院

毛越寺東隣の庭園遺跡。国指定名勝。
園池の復元整備は控えめで、他に観光客もいないので、どことなく淋しげな雰囲気。冬枯れの芝と、小雨が舞う生憎の天候が影響しているのかもしれないけど。

11:00 毛越寺

境内は特別史跡、庭園は特別名勝。二重指定は全国でも数えるほどじゃなかったかな。
拝観料500円。まず宝物館に向かったが、特に興味を惹くものはなかったので、とっとと庭園へ。思ったより広い。浄土庭園てもっとこじんまりしているもんだと思ってました。


曲水の宴の舞台である遣水ですが、冬枯れの時季ではまったく見栄えがしませんね。新緑の季節はこんな素敵な情景のようですが、ちょっとこれからは想像がつかないけど、一度実際に見てみたい。

11:55 金鶏山

毛越寺中尊寺の中間に位置する小さな山。藤原秀衡が黄金の鶏を埋めて築いた、という不思議な伝承を持つ。出土した遺物からは経塚と推定されているそうだ。登山道は勾配がちょっと急ですが、あっという間に山頂にたどりつきます。
国指定史跡なので立ち寄ってみたものの、特に見るべきものはなく・・・。麓の登山口近くに義経妻子の供養塔があったのと、山頂に小さな祠があるくらいか。眺望も利かなくて残念。まあ要は目ぼしい撮影ポイントが少ないことが不満なのです、はい。

12:10 花館遺跡

平泉郷土館前の広場になっています。たぶんここが鎮守社跡*1だと思うんですけど、それを示す徴証は見つけられずじまい。真相はどうなの?ご存じの方は是非にコメント下さいまし。
ちなみに平泉郷土館はこの先の行程を考えて、見学せずにパス。とにもかくにも中尊寺へ急ぎます。

12:20 伝弁慶の墓

中尊寺境内入口前にあります。町指定有形文化財

12:25 中尊寺

いよいよ中尊寺境内(特別史跡)へ潜入! まずは杉並木の続く月見坂を登ってゆきます。


眺望のいい弁慶堂を過ぎ、しばらく行くと本堂に出ます。このあたりはたいぶ開けていて堂舎が集まっている。目当ての金色堂を探してウロウロ。
ずっと小雨だった雨脚がここに来て強くなり、しかも寒さが増してきた。どうにかならんか、と思いつつ先に進むと讃衡館(宝物館)に着いた。ここと金色堂のセットで拝観料800円也。館内はメガネが曇るくらいに暖かくて、一息付けた。たすかった(^。^;)
館内の展示物は国宝・重文が目白押し。なんか見たことある物が多い気がするのは、たぶん一昨年の義経*2に出展されていたからだろう。もうあれから2年近く経っていることにちょっとビックリ。
それから売店で『週刊古寺をゆく 中尊寺』(小学館*3を購入。文化財建造物の位置が分からず困っていて、何かないかと物色していたら、ちょうどぴったりな境内地図があったのでこれにしました。値段も560円と手頃だったし。


お待ちかねの金色堂(国宝)。もっと山深いところにあるのかと勝手なイメージを抱いておりましたが、そうでもなく。金色堂が収められた覆堂内では撮影禁止なので、残念ながらその雄姿をここではお伝えできず。無念。


さらに奥には経蔵と金色堂旧覆堂(ともに重要文化財)。旧覆堂は意外とちっちゃかった。ゆとりのある新覆堂とは違って、金色堂にピッタリ合わせたサイズなのかも。


ここで観光ルートから外れ、金色堂旧覆堂より南へ向かう小道を進む。お目当ては、五輪塔としては最古の部類に入るという釈尊五輪塔重要文化財)。先ほど購入した『週刊古寺をめぐる 中尊寺』がここで役に立つ。というかこれの地図なくしてはたどり着けなかった。


金色堂旧覆堂まで戻り、今度は北に向かう。白山神社能舞台(重要文化財)だ。フォルムがとってもステキ。もっと広角に撮れるカメラだったらなお良かったんだけどなぁ。


その後、峰薬師堂の脇にある願成就院宝塔(重要文化財)を見学し、お腹が空いたのでそば処で昼食を摂ってから下山。いつのまにか空には陽が差していた。

14:40 高舘義経

義経最期の地という伝承を持つが、信憑性には問題あり。高台に伊達綱村(仙台藩主)が建てた御堂があり、義経像が祀られている。
ちなみに拝観料として200円かかるのは、正直どうかと思う。


ただ、ここから眺める束稲山と北上川は素晴らしい。いいタイミングで天気が回復してくれたことに感謝。

15:10 柳之御所

奥州藤原氏の政庁とみられる遺跡。国指定史跡。
遺跡地のど真ん中をバイパスが通過するという計画は変更となったようですが、なんだか工事中でした。どうも復元整備をしているらしい。いったいどんな感じになるんだろう。

15:15 柳之御所資料館

無料なので行ってみました。ただパンフレットをもらって、展示はザッと眺めてきただけなんですけどね。

15:35 無量光院跡

藤原秀衡の造営になる寺院。いまはほとんど田んぼになってます。国指定特別史跡

15:55 伽羅御所跡

柳之御所の南側に位置し、こちらは藤原秀衡・泰衡の居館とみられます。町辻に説明板が立っているものの、特にその痕跡はみられず。宅地化しているので、発掘や復元整備は難しそうだ。

16:35 平泉駅出発

予定より早めの16時過ぎに帰着。特にすることもないので列車が来るまで暖かい待合室でボーっと休憩。
一ノ関発盛岡行きの列車は空いていた。座れるのは嬉しいのだが、できればロングシートじゃなくてボックスシートの車両だったら旅情が出て良かったのに・・・などと思う。

17:10 北上駅到着

ウトウトしていたらあっという間に到着。そのまま鈍行でも盛岡まで行けるのですが、新幹線に乗り換えると10分早く着くのです。まあ10分くらい大したことはなかったんですけど、折角の三連休パスなので新幹線を利用せん、というわけ。そしてやまびこの自由席に乗車。連休だというのに結構空いてる。やまびこは各駅どまりだから利用する人も少ないのかな?

17:55 盛岡駅到着

盛岡もやはり雪は積もっておらず。暖冬だねぇ。
まず宿にチェックインを済ませ、それから盛岡城石垣ライトアップ撮影へと繰り出しました。


Velbon 4段三脚 CX-444
今回は新兵器を用意。これまではミニ三脚をしておりましたが、これは軽いし小さいしで持ち運びが便利な反面、汎用性が低くて、特に地べたに置いて撮影しなければならない状況では、その姿はとてもじゃないけど見られたもんじゃありません!(><)
そもそも雪が積もったりしていたらミニ三脚を地べたに置いての撮影は困難だし、これはもう普通の三脚を買うしかない。ということで買っちゃいました。4000円でお釣がくるお手頃価格で、機能的にも満足。
それにしても着実にカメラ小僧への階段を昇っているような気がする(^^;; 一眼レフの購入が最終防衛ラインってところかな。それを突破する日もそう遠くないかもしれない。



19:00 盛岡城跡


ライトアップされているのは城跡西側の石垣。本丸の方にも行ってみましたけど、真っ暗でしたね(笑)
石垣だけのライトアップとはいえ意外と撮りごたえがありました。ニュー三脚の試運転としても充分。まあ期待していた雪化粧が見られなかったのは心残りではありますけど(^^;

*1:特別史跡毛越寺境内の附属地。

*2:企画展「義経展 〜源氏・平氏・奥州藤原氏の至宝〜」/千葉市美術館 - 日本史日誌

*3:2001年に出ていた雑誌。今年、同じく小学館から『週刊古寺を巡る』シリーズが刊行中だそうですな。何が違うんだろう?