日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

京都奈良編/7日目/京都市東山区


長かった旅もついに最終日。最終日に関しては、しっかりと予定を立てていなかったんで、どうするかあれこれ悩んでおりました。帰ることを考えると、京都への便がよいところがいい。そして今まで宿に預けていた荷物を持っていかなければならないことから、コインロッカーに預けて動きやすいところ、つまりあっちこっち移動せず、重点的に回れるようなコースがいい。といったところから、候補は以下の3つに絞った。

  • 第1候補は宇治。早朝の空いている時間に平等院を訪ねるにはいい機会なんだよね。
  • 第2候補は奈良市内をサイクリング。般若寺〜法華寺平城宮跡あたりをめぐる。
  • 第3候補は京都駅付近の散策。とりあえず1番融通が利く。


宇治は奈良と京都の中間にあって、交通の便はまずまず。それに重点的な散策にちょうどいい観光スポット。まさにうってつけだと考えていたんだけれど、宇治の文化財一覧表を持ってくるのを忘れてしまうというチョンボをしでかしてしまい、今回は見合わせることに。いつも行き先の一覧表を持ち歩いているのだが、文化財めぐりにあれが無いとどうにもならんのよね。
というわけで、奈良市内サイクリングで行こう、と思っていたのであるが、生憎と天気は朝から雨。雨中サイクリングは当然避けたいので、消去法で京都行きとなった。京都も文化財一覧表は持ち合わせていないのだが、見逃しがあっても、宇治より再訪しやすいし。それに雨の平等院じゃチョットね・・・。

8:40 JR奈良駅出発

ちょうどいい時間にみやこ路快速があったのでJR奈良線に乗車。思ったより空いていたので余裕で着席。
京都奈良間のJR利用は初めてだが、快速の所要時間は近鉄と遜色ない。選択肢があるってのはいいね。近鉄とJRの乗換駅が奈良にもあればもっと良いんだけど。

9:35 京都駅到着

さすが三連休初日の京都駅。混んでるわぁ。幸い雨はほとんど上がっていた。このあとも時折パラつく程度で、散策にほとんど影響はなし。助かった。
とりあえずコインロッカーに荷物を預けて、さあ出発。
さてどこに向かいましょ。京都駅近辺といっても東西本願寺は御影堂の工事中だっていうし、あとは東寺とか、あるいは鴨川を越えて三十三間堂とか。折角だから行ったことのない三十三間堂に行ってみよう、ってことで京都駅北口から塩小路通を東へ向かう。

10:00 蓮華王院南大門

塩小路通に面する南大門(写真左)。接続する築地塀は、豊臣秀吉の寄進によるもので通称「太閤塀」。どちらも重要文化財だ。


南大門を入ってすぐ右に法住寺がある。法住寺といえば、後白河法皇の院御所であった法住寺殿。そう、木曽義仲に焼かれてしまったアレです。当時はこの寺を中心に、蓮華王院はもちろんのこと周囲一帯の広範囲が敷地だったそうで。いまは小さなお寺で、興味を惹くものも無さそうだったので素通り。ちなみに法住寺殿跡の石碑は蓮華王院境内にありました。
さて、法住寺の先には後白河天皇陵への参道入口があり、こちらには興味あったものの、土日は閉門だって。残念。

10:10 養源院


浅井長政の長女淀殿が父の供養を弔うために建立し、三女崇源院徳川秀忠室)が再建したというお寺。本堂拝観料500円。
本堂(写真・市有形)には伏見城の床板を移築したという血天井があり、鳥居元忠が自害したという箇所をお寺の方が竿で指し示して、これが頭、これが胴体、これが足、などと説明して下さったのだが、暗いせいかよく分からなかった。確かにシミが付いているのだが、どのような体勢なのかイメージできず(x_x)

10:50 蓮華王院(三十三間堂

本堂(国宝)は、日本一長い木造建築で全長約125m。実際見てみるとやっぱり長いね〜。堂内を歩いてみるとさらにそう感じる。
堂内では婚礼が行われておりました。それを見ようと凄い人だかり。てか、堂内でフラッシュ焚く輩多すぎ。拝観料600円。

11:45 智積院

もとは根来山の塔頭。秀吉の紀州攻めで灰燼に帰し、秀吉の死後に家康の計らいで豊国神社の敷地を与えられて再興したという。そんな反秀吉・親家康的な由緒をもつ寺院。拝観料350円。
池泉庭園は国指定名勝。書院から眺める庭園(・∀・)イイ!!

12:15 妙法院

門跡寺院のひとつ。非公開寺院ですが、庫裏(写真左・国宝)や玄関(写真右・重文)の外観見学は可能。パンフも置いてありました。大書院(重文)は残念ながら木立の合間に垣間見える程度。

12:30 佐藤継信・忠信墓

妙法院を出て北へ向かう。馬町交差点を右折してすぐ左手の路地に、佐藤兄弟の墓碑が建ち、小さな祠が祀ってありました。

12:45 方広寺大仏殿跡

豊臣秀吉が創建し、豊臣秀頼が復興した方広寺の大仏。豊国神社の裏手にあって緑地公園となってました。

12:50 方広寺

家康が大坂の陣の開戦理由としてこじつけたことでお馴染みの梵鐘があり、「国家安康」「君臣豊楽」の銘文は白く塗られてます。光学4倍ズームではこれで精一杯。

13:00 豊国神社

方広寺境内の隣、豊臣秀吉祭神とする神社。徳川家に破却され、明治時代に再興されたもの。国宝の唐門(写真)は伏見城の遺構と伝わるそうだが、江戸時代はどこにあったんかな?



方広寺から豊国神社、そして京都国立博物館まで、大和大路通沿いに石塁が続いている(国史跡)。

13:15 京都国立博物館

奈良国立博物館もそうだったように、こちらにもステキな近代建築がありました!
まずは煉瓦造りの正門(重文)、そして門の向こうにやはり煉瓦造りの特別展示館(重文)が見える(写真左)。奈良国立博物館と違って、敷地内は出入り自由ではないので平常展示の観覧券を購入して入場。観覧料420円。もちろん平常展示も見学しましたけどね。

14:15 耳塚

朝鮮の役で、諸将が戦功の証として持ち帰った敵兵の耳や鼻を埋葬した塚。国指定史跡。



三十三間堂の周辺はだいたい回り終え、最終日の散策はこれにて終了。ま、ちょっと早いですが1週間も経つとお家が恋しくなるもんで、あんまり気力が持続しませんでした(^^;

15:15 京都駅出発

京都駅まで歩いて戻り、帰りの新幹線の指定席を取る。空いた時間でお土産を買ったり、駅弁を買ったり急がしい。そんなこんなで京都に別れを告げ、帰路に就いた。次に来るのはいつになるだろう・・・なーんて、あんまり時を置かずに来ることになりそうな気もしますが。