日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

義経 第49回「新しき国へ」

いやー、終わりました。私にとって全話視聴は珍しいことではないですが、これだけあれこれ調べて勉強したのは初めて。ドラマとしては正直なところ面白味の薄い作品でしたが、学習素材としては充分過ぎるほどの役目を果たしてくれました。感謝感謝。


さて義経死亡前に鎌倉勢が東北に攻め込む虚構ストーリーの目的に関してですが、泰衡への圧力を分かりやすい形で示すためだけではなく、義経追討の責任を源頼朝ではなく北条政子に着せるためだったのではないか、なーんて思ってしまう。


それにしても最終回最大の見せ場が、義経大噴火(?)のCGってのはどうなのよ? 笑ったけど。
白馬になって昇天というのは、ヤマトタケルの白鳥伝説でも参考にしたんですかね。

総括

もう細かいことに言及する気もしないので、簡単に総括でもしてみましょうか。
まー、何といっても余計な設定が目立ってしまいましたね。特に夢の都だの新しき国だのが。そもそもの発端は義経平清盛を父と慕わせたことでしたね。これら一連の設定は、最後まで馴染むことなく・・・というかこの設定に縛られるあまりにおかしな方向に進んだ気がします。根本的な失敗と言ってもいいかと。
それと、『平家物語』や『吾妻鏡』のエピソードをアレンジしていることがありましたが、必要性のないものが目立ちました。「公卿三位」の件とかね。史書に見えないところでは、安徳天皇のすり替え話なんかも結局何の意味があったのかサッパリ分からんし。
それと、何と言ってもインパクトのあるキャラクターが乏しかったのが残念。ストーリーがペケでも魅力的なキャラクターがいれば、印象に残るドラマ*1になると思うのですが、今回の『義経』はいまひとつインパクトに欠ける・・・。


もし、何年か後に『義経』がどういうドラマだったか聞かれたら、どう答えましょうかね。上記以外のことだと、「CGと効果音の過剰な演出が見どころだよ」とか。
ひとつくらい良いところを挙げてもよさそうなもんですが、最後までダメ出しばっかりになってしまいました。(^^;

*1:赤マフラー時輔や個性的な脇役の宝庫だった『北条時宗』や、とにかくまつがしゃしゃり出てくる『利家とまつ』など。どちらもストーリー内容には笑っちゃいますが、インパクトという点では群を抜いている。