一外交官の見た明治維新/アーネスト・サトウ/岩波文庫
- 作者: アーネストサトウ,Ernest Mason Satow,坂田精一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1960/09/25
- メディア: 文庫
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- 作者: アーネストサトウ,Ernest Mason Satow,坂田精一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1960/10/05
- メディア: 文庫
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1年半ほど前に購入してからずっと放置しつづけていたこの2冊を、ようやく先週から読み始めて読了。古い本なので新刊を読み尽くしたときにでも、と思っていたらずっと眠らせておくことになってしまいました。今回は月一の買出しに行けず、そのため新刊が尽きたので出番がめぐってきたというわけ。
本書は幕末から明治にかけて活躍したイギリス外交官アーネスト・サトウの回想録。
サトウが最も有名であるのは幕末から明治維新までの活動*1ですが、彼は明治時代にも駐日外交官として活動、特に3度目の訪日の際には駐日公使にまで昇り詰めているそうなので、こちらの話もかなり気になるのですが、残念ながら本書は明治維新を見届けた後、賜暇によって帰国するところで終わります。
それは別として、数多の事件・動乱を体験・見聞し、かつ幕府・西南雄藩の両者の要人と交流の深いサトウのつづる幕末情勢観は興味深いものがある。また本書が現在の幕末史観に与えている影響の大きさも感じられる。幕末好きには必読の書かも。
そんな本書なのですが、どこかで読んだような記述が随所に見受けられ、「でじゃぶー?」とか「あれ?もしかしてもう読んだんだっけ?」とか思ってしまったのですが、その理由は『英国外交官の見た幕末維新 (講談社学術文庫)』という本を既に読んでいたためでした。この本、サトウの友人で幕末のこの時期をサトウと共に行動していたミットフォードの回想録で、サトウの手記を参照しているとのことで被っている部分が多くなるのも道理。両書の比較なんかをしてみるもの一興かもしれない。
*1:最初の訪日。通訳官・書記官という立場を越えて活躍した。