王朝の変容と武者/元木泰雄 編/清文堂出版
- 作者: 元木泰雄
- 出版社/メーカー: 清文堂出版
- 発売日: 2005/06
- メディア: 単行本
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- Ⅱ、摂関政治の衰退
- Ⅲ、武士と地方の反乱
一週間かけてようやく読み終わりました。いやー、これだけの厚さの本はひさびさなもんで疲れました。(^^;
全体的な感想としては、先日述べたように人物論の繋がりから時代史を紡ぎ出している点がなんといっても面白い。
特に、摂関期から院政期への過渡期を取り上げた第二章が個人的に興味深いです。院政を摂関政治と対立的に捉え、摂関政治を克服したことによって院政が発展したとする通俗的な理解から脱却。必ずしもそうではなく、摂関家の内紛や外戚関係の有無、また天皇家の皇位継承問題、色々な要因が絡んで段階的に、そして何より偶然的に変化していったと考えるのが妥当なんでしょう。
注目度の低い時代ではありますが、ここのところ私の中でグッと興味が湧いてきております。まー、現状は人物関係の把握でいっぱいいっぱいなワケですが。
そんなこんなで、このシリーズの続刊も買いそろえようと考えているのですが、刊行ペースが遅れている模様。頼みますよ〜。