日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

建武新政下鎌倉府再考/阪田雄一/千葉史学(42号)

内容はちょっと私には難しいので、結論だけ掻い摘んでみます。


室町幕府初期において統治権的支配権を担っていた足利直義を支えた勢力に吏僚層があることを指摘。その吏僚層と足利直義との接点を、足利直義宗良親王を奉じた鎌倉将軍府に求めている。
鎌倉幕府の滅亡後も残存していた吏僚層との結びつきが、足利尊氏の舎弟に過ぎなかった足利直義が公的な立場を持つ人物へと成長させ、尊氏としても統治権的支配権を任せざるを得なかったという指摘が興味深かった。


ただ、この吏僚層の具体像、つまり構成メンバーが誰かってところにまで突っ込んでいないので、ここが気になるところ。