日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

乳母の力/田端泰子/吉川弘文館

乳母の力―歴史を支えた女たち (歴史文化ライブラリー)

乳母の力―歴史を支えた女たち (歴史文化ライブラリー)

  • id:sanraku2:20050809:b1
  • 戦国期の乳母
  • 中世の乳母とは―エピローグ


乳母を通して中世政治史を概観した本書。その切り口が今までに無く、また個人的にも興味・関心のあるテーマであり、また大筋の内容も「乳母」そして「乳母夫*1」「乳母子(乳兄弟)」という擬制的家族関係が歴史に与えた影響力の大きさを改めて感じさせてくれる。
それだけに昨日指摘したような細かいミスが目立ったのが残念なところ。

*1:必ずしも乳母の夫というワケではないらしい。比企能員源頼家の「乳母夫」であるが、源頼家の乳母は比企能員の妻ではなく、河越重頼の妻であり、のちには平賀義信の妻。どちらも比企尼の娘なので比企能員からすれば義理の姉妹。