英国人写真家の見た明治日本/ハーバート・G・ポンティング/講談社学術文庫
- 作者: ハーバート・G・ポンティング,長岡祥三
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/05/11
- メディア: 文庫
- 購入: 12人 クリック: 53回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
- 第1章、東京湾
- 第2章、京都の寺
- 第3章、京都の名工
- 第4章、保津川の急流
- 第5章、阿蘇山と浅間山
- 第6章、精進湖と富士山麓
- 第7章、富士登山
- 第8章、日本の婦人について
- 第9章、鎌倉と江の島
- 第10章、江浦湾と宮島
著者は日露戦争前後に来日。いままでに読んだ訪日見聞録の中では遅い時代になろうか。内容は、登山や観光地めぐりの紀行文が中心なので、肩肘張らずに気楽に読めます。
それにしても著者は短い間に随分あちこち廻ってる。本書で取り上げているだけでも、京都・保津峡・阿蘇山・浅間山・富士五湖・富士山・伊豆・鎌倉・宮島、と全く羨ましい限り。
さらに原著にはありながら、分量の関係で本書では割愛された場所も多い模様。*1全部読んでみたかったけど、とりあえず本書だけでも普通の紀行文として楽しめますし、それが100年前の日本ということでより一層興味深い。
ちなみに、本書で個人的に最も気になったのは「お堀から見た彦根城」と題された写真。巻頭の十数ページにわたって紹介されている写真の一枚なのですが、これがどう見ても姫路城。写真の天守が五重なので、三重天守の彦根城でないことは明らか。それがどうして間違えてしまったのだろうか。非常に気になる。
割愛された部分に彦根が入っているので、そのせいだろうか。しかし、姫路が入っていないのも気になるといえば気になるのだが・・・どうなんでしょう。
*1:「訳者あとがき」によれば、宇治・奈良・日光・箱根・松島・北海道・東京・彦根・瀬戸内海。