源義経の合戦と戦略/菱沼一憲/角川選書
- 作者: 菱沼一憲
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/04/25
- メディア: 単行本
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- 第1章、義経の時代と生い立ち
- 第2章、挙兵から一ノ谷の合戦まで
- (つづく)
表題からするとライトな歴史愛好者向けっぽいですが、中身は史料の考察が中心。しかしその視点は刺激的で飽きがこない。
一ノ谷の戦いに関する考察にはお腹イッパイ。私には消化しきれませんでした。(^^; 『義経』がその頃に差し掛かったら、改めて読み直すことにしよう。
ちなみに、個人的に最も興味を引いたのは、木曽義仲の挙兵当初における軍事基盤が木曽谷から遠く離れた東信濃・西上野であったとする点。横田河原の戦いはもとより、初っぱなの笠原頼直との合戦も戦場は長野市。いままでは、「木曽谷から出陣して進軍してきたんだろう。でもそれにしては遠いよなぁ。まあでもそんなのもんなのかも。」などと悶々としながらも、取り立てて気に止めていたわけではなかったのですが、「木曽谷で挙兵したとする理解は一考を要する」とズバリ指摘されると、ググッと引き付けられてしまうのです。