日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

幕末日本探訪記/ロバート・フォーチュン/講談社学術文庫

幕末日本探訪記 (講談社学術文庫)

幕末日本探訪記 (講談社学術文庫)

スコットランド出身の植物学者による訪日見聞録。
1860年および1861年に博物収集を目的として来日し、限られた範囲とはいえ江戸・神奈川(横浜)で精力的に活動しているのが見てとれる。また、定番の鎌倉旅行にも出かけている。今でもそうですが、当時の外国人は京都へ入れなかっただけに、よりいっそう鎌倉人気は高かったんでしょうね。
記述内容は植物・生物関連が中心ですが、幕末の政治情勢にも触れていて、結構的確な予見をしていたりする。しかも本書の原書は1863年に書かれたものだそうだから、後年(維新後)に後付けで書かれたものではないだけに価値がある。