日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

太平記 第8回「妖霊星」

先週分です。


今回の話は軍記物語『太平記』でも有名な妖霊星のエピソードと、足利高氏真田広之)と赤橋登子(沢口靖子)の婚姻、さらに長崎円喜フランキー堺)暗殺未遂をミックスしたもの。
妖霊星のエピソードは、北条高時が異形の者たちと踊り狂い、鎌倉幕府の終焉を予見させる話。『太平記絵巻』では踊り狂う北条高時が生き生きと描かれている。(笑)


藤夜叉(宮沢りえ)は自ら身を引いたので、高氏は気兼ねなく(笑)登子と結婚。
その一方で、日野俊基榎木孝明)が赦免され、出番のない日野資朝が佐渡に配流された。時は正中二年(1325)だ。


そして、北条高時片岡鶴太郎)主催による高氏と登子の婚姻祝いの宴が催される。そこで長崎円喜暗殺の刺客が差し向けられるのだが、その首謀者が北条高時。しかし全てを見抜いていた長崎円喜は何事もなく、失敗に慌てふためく北条高時を満面の笑みで見やる。コ、コエーッ!
しかしこの長崎円喜暗殺未遂事件は架空の話。モチーフとなったのは長崎高資暗殺未遂事件だろう。元弘元年(1331)、北条高時が長崎一族の長崎高頼に命じたものの失敗して、長崎高頼が配流されたという事件だ。
しかし、このドラマ内では長崎高資西岡徳馬)は出番も少ないし、影が薄い。暗殺を謀られる人物としては物足りないため、存在感のある長崎円喜をターゲットにしたのではないか。
ちなみにこの事件は、『鎌倉擾乱 (文春文庫)』で描かれている。長崎円喜の存在感、北条高時の慌てぶりは同じだが、長崎円喜の役どころが異なる。


最後に、豊川悦司が刺客役で出ていたのにビックリ。全く知らなかった。