新・中世王権論/本郷和人/新人物往来社
- 作者: 本郷和人
- 出版社/メーカー: 新人物往来社
- 発売日: 2004/11
- メディア: 単行本
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- 第4章、承久の乱
- 第5章、北条氏政権の骨格
- 第6章、幕府内の断裂
- 第7章、争乱が指し示す行方
- 第8章、北条氏政権の終焉
- 終章、武門の覇者と国家像
テーマを勘違いしておりました。失礼いたしました。
王権論、難しいっす。いやもちろん本書の主張は分かるのだが、あっちの意見・こっちの意見どちらも納得、という風に自分の頭の中での理解が深まっていないから何でもかんでも納得させられてしまっている状態。
鎌倉時代の政治的対立構造で、統治派と現状維持派に分けて解釈していく方式は、氏の論文「霜月騒動再考」(史学雑誌112-12)での手法を拡大したものか。これは結構面白い。
本書で個人的に注目を引いたのは、佐介北条時国の誅殺に関する件で新史料*1が見付かっていたという点。いつの間にそのようなものが・・・。世間での注目度が高くなければ新史料が見付かったところで、私のような市井の一般人には情報が届かないということ。情報網を広げる努力が必要なのだろう。
最後に、『夜盗虫の朝寝坊』さんが触れていたAmazonでの著者紹介の件ですが、これは本書の奥付の著者紹介を要約したもののようです。で、この著者紹介、内容はどうみても本郷氏が自ら記されたものとしか思えない。こういうのって普通自分で書くものなのかな?