日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

義経の登場/保立道久/日本放送出版協会

義経の登場―王権論の視座から (NHKブックス)

義経の登場―王権論の視座から (NHKブックス)

  • 序章、「平泉姫宮・伯耆王子」と「九条院」―再検討の起点
  • 第一章、母・常磐と父・義朝 ―平治の乱まで
  • (つづく)


いままで具体的な研究が存在しなかったという、奥州より頼朝のもとに参陣するまでの、いわゆる史料の存在しない時期の義経の人生環境を、女系を通した貴族社会の繋がりから解明することをテーマとしています。


「平泉姫宮」「伯耆王子」は後白河院落胤とされる人物。こんな人物がおったとはね、しかも確証無いとは言え記録に残っているとは。


平治の乱では河内祥輔氏の『保元の乱・平治の乱』を引用して後白河院の教唆によるとしているため、同時に出版された『保元・平治の乱を読みなおす (NHKブックス)』がそれを否定していたのとはまるっきり正反対。
平治の乱、一筋縄ではいきそうにない。一度、じっくり勉強し直す必要がありそう。