大久保利通/佐々木克 監修/講談社学術文庫
- 作者: 佐々木克
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/11/11
- メディア: 文庫
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懐古談だから美化されている部分もあるだろうが、読んでいると大久保利通像が生き生きと膨らんできて楽しい。
また私にとって近代関連は考えず頭を空っぽにして気楽に読めるので、このところ読書も頭を使って考えながら読むことが多かったから気分転換になった。
ただ、ちょっと気になったのは黒田清隆夫人死亡についての一件。よく知られているように当時から夫人は黒田に殺されたのではないかと疑われているが、内務省で大久保利通の部下であった千坂高雅の談話でもそう語られているのだが、記者の筆記に誤りがあったとして全てを取り消すとしている。詳しい事情が分からないので、どうにも要らぬ勘ぐりをしたくなってしまう。
で、その後、黒田夫人は病死であったとする小牧昌業なる人物の談話が取ってつけたようにあるので、圧力がかかったのではないかなどと、さらに勘ぐってしまったりする。