日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

大化改新/古代史ドラマスペシャル/NHK総合

はじまりました。


蝦夷原田芳雄)・入鹿(渡部篤郎)の親子に、分家の石川麻呂(伊武雅刀)・日向(山口馬木也)兄弟・・・うーん、蘇我一族の面々が濃すぎるんですけど(^◇^;)


山背大兄(山口祐一郎)襲撃事件の発端を大兄と蘇我蝦夷によるクーデター計画とするのは新しいですね。それでそれを止めるために入鹿がオヤジを引きずり降ろして大兄を討つ!なかなか面白い着想じゃないですか?


で、ここで前半が終わったのですが、あー、後半が始まるといきなりボロが。入鹿による山背大兄殺害の報を聞いた蘇我蝦夷の言ったという「あのあんぽんたんめ〜、アホなことしよってからに。これでウチもオシマイじゃ。」(意訳)を紹介していましたが、ドラマの展開でいけば原因は蝦夷であり辻褄が合わない。せめて紹介を削ってドラマ内だけでも辻褄を合わせて欲しかった。


あと、後半は展開に無理が多かったのが残念。もともと南淵請安せんせ(仲代達矢)を民衆の思想的指導者とするのもどうかとは思うのだが、それにもまして民心を惑わしたとして処刑、しかも中臣鎌足岡田准一)に殺させるという展開はわけがわからない。いったい何を伝えたいのだろう?
中大兄皇子小栗旬)と中臣鎌足南淵請安せんせの塾で入鹿打倒の策謀を練ったという話はあっても、そこからいくらなんでも飛躍させすぎでしょう。(^^;
で、そういうところに時間を割きすぎて、皇極女帝(高島礼子)と軽皇子吹越満)姉弟の出番が全然無かったのが残念。(`へ´)プンプン


最後に、読売新聞のテレビ欄の一節を紹介。

ただ、鎌足と中大兄皇子は改新後、朝廷を牛耳った史実を考えると、美化しすぎの感も。

牛耳ったし、そこに至るまでに幾多の血を流している。入鹿暗殺も勿論そうだし。今ドラマもそうだけど、大河ドラマもどうも北条時宗以来、主人公を小ぎれいな理想に燃やさせる傾向が強いんじゃないかと。うまく理想と現実を融和させてくれればよいのだが、どうにも理想ばかりが鼻につく。
とりあえず今回は、中臣鎌足より聖徳太子礼賛のほうが気になって仕方なかった。自分の中で太子問題が消化しきれていないせいですがね。