聖徳太子虚構説を排す／田中英道／PHP研究所

聖徳太子虚構説を排す

• （つづき）
• 第五章　大山誠一『<聖徳太子>の誕生』を批判する
• 第六章　梅原猛・法隆寺怨恨説の終焉

本書を読んでも結局私の中では大きな進展はなかった。
しかし色々考えたおかげで、何が壁になっているのかほんのりと見えてきたような気がする。天皇制に対するイデオロギーや太子信仰が絡んでいること、さらに多様な史料を検討せねばならないこと、太子の非実在という定義そのものが曖昧なこと。これらのことに首を突っ込むには私のような片手間なスタンスでは厳しいのも当然か。
取りあえず今後もいままでどおりのスタンスで、成り行きだけは見守りつづける所存。