日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

里の国の中世/網野善彦/平凡社ライブラリー

1986年刊行の茨城県史中世編から故網野氏執筆部分をまとめて本にしたもの。いままで網野氏の著作に触れたことはなかったのだが、これをきっかけに昔のも読んでみるかな。『 海の国の中世 (平凡社ライブラリー (224))』なる兄弟本みたいなのも出てるようだし。
さて、本書ですが茨城県史でありますから、常陸・北下総の諸豪族の消長がメインなのですが、その中心的存在の常陸平氏*1にあまり馴染みがないのがつらいところ。
そんな中、炎立つにも出てきた海道小太郎成衡(清原真衡の養子)が常陸の豪族中郡頼経に下野で討たれた、という記述が。源義家の命で討たれたのだろうと推測されていた。そういえば炎立つでは成衡がどうなったかというのは描かれていませんでした・・・家衡に加担したということになっていたが、それもどうにも怪しいもんだ。

*1:多気氏・大掾氏・鹿島氏など