日本史日誌

いまは旅行記で精一杯だけど・・・

政界の導者 天海・崇伝/圭室文雄・編/吉川弘文館

政界の導者 天海・崇伝 (日本の名僧)

政界の導者 天海・崇伝 (日本の名僧)

  • 六、東照宮信仰の広がり 高藤晴俊
  • 七、将軍の墓 浦井正明
  • 八、「天海」を読む 佐々木邦


天海編読了。昨日の天海についての評価の違いに対する結論のようなものが六章に。

天海の業績は「ただ一宗派内」に止まったとする、辻善之助氏のような辛辣な評価もある(『日本仏教史』第八巻「南光坊天海」岩波書店、一九三五年)。確かに、天海は天台宗の復興発展に尽力し、成果を上げている。しかし、果たしてそれだけであったのだろうか。
江戸時代の基礎が築かれた時期に、宗教指導者として家康から家光まで三代の将軍に絶大な影響力をもった天海は、一宗派内どころか「江戸時代」の在り方にさえも責任を負わねばならない。少なくとも、二六五年にわたって続いた徳川幕府の精神的支柱として東照宮が存在し続けたことを考えるならば、その成立・発展に直接関わった天海の評価は、「人類の歴史の中での江戸時代の評価」と切り離しては無意味なものとなるであろう。

大げさに過ぎるような気がするが、妥当なところなんでしょうか。

  • 一、崇伝の魅力 圭室文雄
  • 二、崇伝の生涯 圭室文雄
  • 三、法度の起草 原田正俊
  • 四、伴天連追放令の起草 上田純一


崇伝編・・・官僚僧は地味ですな、でもそれこそが彼の魅力。